スティル・クレイジー(1998年)
70年代に活動し、解散していたロックバンド「ストレンジ・フルーツ」。それから20年が経ち、メンバーのひとりがフェスティバルのオーガナイザーの息子に声をかけられたのをきっかけに再結成を思い立ち、今はそれぞれ別の仕事をしているメンバーをかき集める。ツアーに出るが、ブランクによる技術的な問題や過去を引きずるがゆえのいざこざがあり、結局ツアーは中断。しかし、死んだとされていたギタリストが、実は生きていたことがわかる。
成功を夢見ていながら一度挫折していることもあって、メンバーやスタッフにはどこか哀愁が漂っている。再結成ツアーも、うまくいく感触を掴みかけてはトラブルが持ち上がり、を繰り返しているが、不思議と歯がゆさはない。そうした紆余曲折を経て、クライマックスのステージでは「マジック」が起こり、感動が広がる。
舞台はアメリカではなくイギリスで、ツアー先もヨーロッパになっている。俳優陣は無名の人ばかりかと思いきや、ヴォーカルの人は『アンダーワールド』のビクター、キーボードの人は『クライイング・ゲーム』の主人公の人だった。バンド「ストレンジ・フルーツ」には、もしかしたらモデルとなる実在のバンドがあるのかもしれない。
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