ナイル殺人事件(少しネタバレ)
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最終更新日:2022/03/10
エルキュール・ポアロ・シリーズ ガル・ガドット, ケネス・ブラナー
大富豪リネットとサイモンの結婚パーティーで、招待客の中にエルキュール・ポアロの姿があった。一行は豪華客船に乗ってエジプト観光を楽しむが、行く先々にリネットの親友でサイモンの元婚約者ジャクリーンが出没する。リネットとサイモンは気分を害するが、ジャクリーンは実際は何もしていないため、犯罪行為にはならない。
神殿を観光した日の夜、錯乱したジャクリーンはサイモンの足を撃ってしまう。ほかの招待客たちは、ジャクリーンをなだめたり、サイモンを医師に見せたりする。そして翌朝、リネットが頭を撃たれて死んでいるのが発見される。真っ先に疑われるのは当然ジャクリーンだが、彼女には完璧なアリバイが成立。ポアロは招待客ひとりひとりに話を聞くが、みなリネットを手にかける動機があった。
アガサ・クリスティ原作の小説の何度目かの映像化になり、2016年に公開された『オリエント急行殺人事件』のラストからつながっている。犯行現場が豪華客船内という半密室で、第一の殺人が起こった後、ポアロが聞き込みをおこなううちに第二・第三の殺人が起こるという、ある意味ミステリーの王道の展開を見せている。
『オリエント急行殺人事件』から引き続き出演しているのは、主人公ポアロのケネス・ブラナー(監督も務めている)とブークのトム・ベイトマン。ブークはサイモンと友人でかつてはリネットに気があったというつながりだ。ジャクリーンはエマ・マッキーという人、ブークの母がアネット・ベニング、サイモンはアーミー・ハマー、リネットはガル・ガドットだ。
ワンダーウーマン役も記憶に新しいガル・ガドットが、圧倒的な存在感を見せる。幸せの絶頂にありながらあっさり殺されてしまい、ストーリーが決まっているとはいえ、とても惜しい。アーミー・ハマーは、彼女の引き立て役にとどまってしまっている。
エンドロールを見た限りでは、エジプトロケをおこなったようだ。ただ、映像を観た限りでは随所にはめ込み感があったので、CG処理を多用したものと思っている。
前作ではポアロが恋人カトリーヌの写真を大事に所有しているのが確認できたが、今回は冒頭に回想としてふたりの邂逅(と別れ)がモノクロで描写されている。中盤でも、ポアロがジャクリーンに自身とカトリーヌのことを話すなど、探偵としてだけでなくひとりの男性としての一面もクローズアップされている。
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