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ビョーク(Björk)『Voltaic』

公開日: : 最終更新日:2023/02/11 Björk

ビョーク(Björk)『Voltaic』

は2007年にアルバム『Volta』をリリースし、ツアーを行っていて、日本にも2008年1月に公演を行っている。その総決算的なアイテム『Voltaic』というアイテムがあるのだが、ワタシが持っているのは、CD2枚DVD2枚という充実した内容だ。内訳は以下の通り。

Disc 1 CD スタジオライヴ
Disc 2 DVD ライヴ・イン・/レイキャビク
Disc 3 DVD PV/ジクビデオコンペティション
Disc 4 CD 『Volta』リミックス

Disc 1は、臨場感を廃した乾いた空気とシンプルさが新鮮に感じ、BBCライヴにも似た感触がある。Disc 4については、個人的にリミックスにはあまり興味がないこともあり、まあこんなものかという感じ。Disc 3のDVDは、PVとそのメイキングには、映像作家たちのビョークとの関わりが受けとれて面白いが、コンペティション(つまり一般公募)の方は、正直キツかった。

そして、Disc 2のライヴDVDこそがこのアイテムの目玉だ。パリライヴは、このときのツアーに足を運んだ人にとってはその追体験ができる。女性だけの管楽器隊、電子機器、ドラムやギターなどの生楽器、そしてビョーク。この時点での彼女の音楽の集大成を見せてくれる。

『Who Is It?』ではテノリオン、『Desired Constellation』ではリアクタブルという、珍しい楽器を使っている。テノリオンは、正方形型のタブレット盤にあるLEDボタンを駆使して音を出す電子楽器。リアクタブルは、ガラステーブル上で透明のブロックを置いたり弾いたりすることで音が出るという具合。演奏というよりまるでチェスでもしているようで、とても楽器とは思えない。いや、時代を先取りした楽器なのかも。

レイキャビクのライヴは、教会にて100人もいないであろう観客を前にした、ビョークの現在のステータスを考えるとかなり貴重な映像だ。メンバーもビョークもメイクなしの素顔で、気負わずに自分達も楽しむかのような、ソフトな雰囲気が漂っている。ここでのビョーク、ふっくらしているように見えた。

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