マニック・ストリート・プリーチャーズ(Manic Street Preachers)『Leaving The 20th Century』
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最終更新日:2023/10/15
Manic Street Preachers マニックス
マニック・ストリート・プリーチャーズは、1999年12月31日に、地元ウェールズのカーディフスタジアムでミレニアム・カウントダウン・ライブを敢行していて、それがDVD化されている。
カーディフスタジアムは、5万人以上を収容する巨大会場だ。スポーツ施設としてオープンし、現在はコンサート会場としても機能しているが、最初にコンサートをおこなったアーティストがマニックスとのこと。カウントダウンというお祭りモードもあり、そしてマニックスが解散の危機を克服してUKを代表するロックバンドにのしあがった勢いがついている時期ということもあり、場内は超満員で熱狂ぶりも尋常ではない。
1998年に5枚目のアルバム『This Is My Truth Tell Me Yours』 をリリースし、ツアーでは99年2月に6年ぶりとなる来日公演も実現。そのときのセットリストとベースを同じくしつつ、更に肉付けされている。中盤にジェームスのソロアコースティックが入る構成も同じだが、「今ここにいないリッチーへ」と言って歌い始めるさまは感動的だ。ビートルズ『Rock'n Roll Music』のカヴァーは意外だったが、この時期好んで演奏していたようだ。
不器用にぐるぐる回りつつギターを弾くジェームス、大柄で濃い目のメイクを施しインパクト大のニッキー、小柄ながら分厚いビートを発するショーン。3人3様のパフォーマンスは、いつも通りのようでいて、特別なライブになっている。
『This Is ~』の曲は、来日公演の時点ではファーストや前作『Everything Must Go』に若干見劣りしているように思われた。初期の曲に対して熱い思いを抱くファンが少なくないからかもしれないが、しかしここでは、ツアーをこなし馴染んできたと思われるのと、地元ということで、そうした温度差を感じることはない。
少なくとも、マニックス単独でのスタジアム公演は、日本ではまず見られない。致し方ないことだが、それでも納得したくない、この会場にいる人たちが羨ましいと思える瞬間がいくつもある。その最たるが、ラストの『A Design For Life』を迎えた瞬間だ。この曲は、大会場であればあるほど、より一層映えてくる。感動の波が、押し寄せてくる。いいなあ。
この映像、リリースされたのは2001年7月で、フジロックフェスティバル出演の直前というタイミングだった。ワタシが観たのはつい最近のことだが、結果的に明日足を運ぶ『This Is ~』全曲演奏ライブへの絶好のテキストにもなった。
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