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パディントン 消えた黄金郷の秘密(ちょこっとネタバレ)

パディントン 消えた黄金郷の秘密

ロンドンでの生活に馴染み、パスポートを取得したパディントン。老くまホームで暮らすルーシーおばさんの様子がおかしいという手紙を受け取り、おばさんに会いにブラウン一家と共にペルーに向かう。老くまホームに着くと、おばさんがいなくなったと院長から聞かされる。

一行は船で観光案内をしているハンターに頼み込んで乗せてもらい、おばさんの行方を捜すためジャングルへ向かう。おばさんは「エル・ドラド」にいると思われ、パディントンのブレスレットがそこにたどり着くヒントになっていると判明。しかし、ハンターも密かにエル・ドラド行きを狙っていた。

シリーズ3作目で、前作『パディントン2』から7年ぶりの公開になる。今回は序盤とラストのみロンドンで、舞台の大半はペルーになっている。河川で船がバラバラになって脱出したり、予告編でも見られていた巨大な石が転げ落ちてくる『インディ・ジョーンズ』ばりのアクションシーンがあったりと、アドベンチャー色が強い。

前作まではパディントンがいろいろやらかしていて、特にブラウン一家の父ヘンリーは何度か見限ろうとしていた。それが、物語が進むに連れて一家が団結してひとつになっていった。今回は、ふたりの子供が成長し少しずつ親離れしているところ、家族で海外に行くことで今一度ひとつになる機会を得た格好にもなっている。

長女ジュディは、大学に合格するための課題として旅日記を書く。発明の才能を発揮する長男ジョナサンは部屋に引きこもりがちだったが、終盤でパディントンが彼のアイディアを生かす。ヘンリーは新社長にリスクは友達だと言われ、最初は納得していなかったが、旅の中でいつのまにか実行している。家族の絆を再確認できていちばん喜んでいるのは、母メアリーだった。

キャストは、パディントンの声は変わらずベン・ウィショー。メアリーは、サリー・ホーキンスからエミリー・モーティマーに交代している。ハンターはアントニオ・バンデラスで、年齢なりの深みのある演技を見せている。老くまホームの院長は、オリヴィア・コールマン。この人を起用するからには、それ相応の展開が後半に待っていると思ったが、実際その通りに。ヘンリーの会社の新社長は、なんとヘイリー・アトウェルだった。

エル・ドラドは、ルーシーおばさんだけでなく、実はパディントン自身の過去にも関わっていた。クライマックスでそれが明らかになり、一瞬シリーズ集大成のような空気になる。が、まだまだ続編は作られそうだ。

エンドロールのミッドクレジットやポストクレジットで、前作のあの人が登場する。

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