グッバイ、レーニン!(日本公開2004年)
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ヨーロッパ映画
ベルリンの壁崩壊前後の東ドイツ。青年アレックスの母親は社会主義に傾倒していたが、心臓発作で倒れてしまう。彼女は8ヶ月間昏睡状態だったが、奇跡的に意識を回復。しかしその間に壁は崩壊し、ドイツは東西統合へと進んで行く。母親には少しのショックでも命に関わることになりかねず、アレックスは世の中が動いていることを母親に悟られまいとあれこれ手を尽くす。
アレックスの恋人も姉も、いい加減取り繕うのはやめて母親に真実を話すべきと、何度もアレックスに詰め寄る。それは時に険悪なムードにもなるが、といってそれが亀裂になることはなく、やっぱり家族、やっぱり恋人同士という、絆の深さも見せてくれる。アレックスの子供の頃の夢だった宇宙へのあこがれが、要所要所でちらつくのも興味深い。
そしていい味を出しているのが、アレックスの仕事仲間の青年デニスだ。アレックスが母親にニセのテレビ番組を見せようとするのだが、それは映画監督志望の彼が手がけたものだ。時には自らレポーター役を買って出て、画面にも登場。観客がお前の母親だけとはねとぼやきつつ、でもここまでしてくれるデニスはほんっとにいい奴だ。
ドイツ映画で、当然字幕はあるが、劇中の言語はドイツ語だ。アレックスを演じるのは、ダニエル・ブリュール。本作公開時は26歳の青年だったが、その後ハリウッドに進出。『ボーン・アルティメイタム』『ラッシュ/プライドと友情』『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』『キングスマン:ファースト・エージェント』などに出演している。
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