教皇選挙(ネタバレほぼなし)

カトリック教会の教皇が急死。各地から100人を越える枢機卿がシスティーナ礼拝堂に集まり、次期教皇を決める選挙「コンクラーベ」が催される。首席枢機卿のトマス・ローレンスは、教皇選挙を執り行う役を担う。
メキシコ出身でアフガニスタンのカブール教区所属のベニテス枢機卿が、選挙開始直前に到着。前年に前教皇によって任命されていたが、なぜか公表はされていなかった。そしていよいよ選挙が始まるが、なかなか有効得票数には至らず、何度も行われる。
アカデミー賞にもノミネートされる評価を得ていたものの、日本ではほぼミニシアター作品として位置づけられていた。それが、3月下旬公開からコンスタントに動員を続け、やがて右肩上がり状態に。なぜなら、4月21日にフランシスコ教皇が亡くなり、現実世界とリンクしてしまったからだ。
さまざまな言語が飛び交うが、劇中では公用語としては英語、教皇選挙にかかる話題についてはイタリア語が使われていたように見えた。スタジオでのセットと併用はされたと思うが、システィーナ礼拝堂も撮影に使用されたとのこと。建物の外観はもとより、中庭や控室、投票場になった大広間など、なかなか見られない光景は視覚に訴える。
トマスを、レイフ・ファインズ。クリーンな役もダーティーな役もこなせる人だが、本作の役は自身も候補者でありながら選挙を取り仕切る立ち位置で、選挙の公正さを保つことを最優先し、そのためには手を汚すことも厭わない。クリーンとまでは言い切れないが、誠実なキャラクターを演じている。
トマスと気心の通じたベニーニ枢機卿は、スタンリー・トゥッチ。『プラダを着た悪魔』以来、久々に観た。役なのか現在のこの人のままなのか、顔がほっそりしたように見えた。
現実世界での教皇選挙「コンクラーベ」は、5月7日から開始される。
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