Ray/レイ(2004年)
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最終更新日:2021/06/10
伝記/実話に基づく エリック・クラプトン
レイは幼少時に弟の溺死を目の当たりにしてしまい、それがトラウマとなってやがて盲目になってしまう。しかし早くから音楽の才能は際立っていて、10代でデビュー。盲目であるレイを利用しようとする連中から離れ、やがて自らのバンドを率い、音楽的にもゴスペルをラヴソングとして歌う新しい音楽(=ソウル)を生み出すなどして、高みに上り詰めていく。
映画は必ずしもレイを偉大な音楽家として描いているわけではなく、陰の部分も描いている。麻薬中毒になるわ、妻子があるにもかかわらずバンドのコーラスの女性に手を出すわと、やることやってる。しかし、常に自分が盲目であることに怯え、弟の死が夢に出てきては苦悩する。
レイを演じているのは、ジェイミー・フォックス。劇中で年を重ねて行くにつれ、どんどんハマっていっているのがわかる。映画はレイ・チャールズの存命中に制作され、本人も現場を訪れてはジェイミー・フォックスを絶賛したとのこと。しかしレイは映画の完成を見ることなく、同年6月に肝臓がんで死去。73歳だった。
蛇足だが、レイがアトランティックレーベルに在籍していた頃、レコーディングに携わっていたトムと呼ばれていた青年がいた。この人は、恐らくトム・ダウドだと思う。エリック・クラプトンの『Layla(いとしのレイラ)』をミックスした人だ。
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