アラニス・モリセット（Alanis Morissette）、2年ぶりの来日

明日から来日公演が始まる、アラニス・モリセット。来日は2002年以来約2年ぶりで、通算6回目になる。

ワタシが、過去彼女のライヴを観たのは2回。1回目は、99年の公演初日。しかしどうも彼女の調子が今ひとつで、序盤は声の伸びに切れがなく、こんなものだったのか、期待が大きすぎたのか・・・という感触だった記憶がある（他の人がどう感じたかはまた別として）。2回目は、3年前のフジロック2日目。しかしこの日も、個人的に観たいアーティストが目白押しであり、彼女のライヴは半分くらいだけ観て、後は夕食を摂りながらのBGMにしていた。このときも、序盤は今ひとつだった記憶がある。

・・・という過去の経験もあって、今回は敢えて公演初日を避けて東京2日目のチケットを取った（もっとも、彼女自身アーティストとして成長を遂げてきているはずだし、カナダやアメリカや日本はおろか、世界中をツアーしているタフさの持ち主でもあるので、明日の公演初日もきっと素晴らしいものになるという期待はできる）。

初期の彼女の音楽は、荒々しいというか感情むき出しで、それが巨大な個性として、観る者を惹きつけた。ただ、そのイメージ及び商業的な成功が逆にプレッシャーになって、しばらくの間彼女自身を苦しめたようにも見えた。その呪縛から解き放たれたのが、前作の辺りからだと思う。

今作は、アーティストとしてというより、ひとりの人間として成熟したさまが受け取れるのだが、これがライヴの場となれば、初期の荒々しさと相俟ったものになってくるのではと、想像している。なんにせよ、5年10年と日本に来ないアーティストが未だにいる中、アルバムをリリースする度に彼女が日本に来てくれることを、嬉しく思っている。