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ライド(Ride)@フジロック’15

公開日: : 最終更新日:2024/05/17 Fuji Rock Festival'15 ,

セットチェンジでバックドロップに「RIDE」の文字が掲げられただけで、テンションが上がった。そして日が沈み時間になり、イントロのSEが響き、4人が姿を見せたところで、更にテンションが上がった。

『Leave Them All Behind』でスタート。マーク・ガードナーが中央正面、向かって右広報にはベーシスト、マークの真後ろにはドラマーが、それぞれ陣取っている。そしてマークの向かって左には、アンディ・ベルだ。マークはアニマルハウスで、アンディはオアシスとビーディ・アイで観たことがあるが、2人が並び立つ姿ははじめて観る。

続いて、早くも名曲『Like A Daydream』が!この4分弱に凝縮された世界観は、とてつもなく濃い。そして、25年くらい前に書かれたであろう曲は、今なお説得力を備えている。それは曲が持つ魔力だけでなく、演奏している今の彼らの技量と情熱があるからだ。

ギターチェンジは頻繁に行われているが(特にアンディは)、曲間が間延びすることなどなく、次から次へと演奏が進められる。主なMCはマークだが、アンディも時折あいさつをする。オアシス時代、アンディがステージでしゃべっているのを観た記憶がないので、とても新鮮だ。

しかしだ。ギター&ヴォーカルのツインリードは、こうも迫力があり、そして美しいものなのか。2本のギターの絡み合いではテレヴィジョンがいるが、ヴォーカルまでとなると、ちょっと浮かばない。それぞれがリードヴォーカルの曲があり、コーラスワークも見事だ。強いて言えば、マークはパフォーマーとしてオーディエンスにアピールする仕草が多く、一方のアンディはまさにうつむきながらギターをかき鳴らす、シューゲイザーを
体現している。

終盤に放たれた『Vapour Trail』は、ライドにおいて個人的に最も好きな曲だった。タイムレスなメロディは、おととい観たフーファイの『Everlong』にも通ずるものがあると思っていて、それをナマで体感できたことの喜びを噛み締めた。ライヴは、『Drive Blind』で締め括られた。

ほんとうに素晴らしいライヴで、特にアンディ・ベルが抜群にカッコよかった。たらればだが、もしオアシス時代に、ギャラガー兄弟がこの人の資質をもっともっと生かしていれば、バンドの音楽性は拡大されたのではなかったのかと思ってしまった。

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