*

過小評価されているギタリスト、プリンスが1位

Prince『Purple Rain』

アメリカの音楽誌「Rolling Stone」が、「過小評価されているギタリスト」という、ひねくれているような、マニア心をくすぐるような、なんとも風変りなランキングを発表。そしてその第1位はだった。

長年プリンスを聴き続け、来日のたび会場に足を運び続けてきた身としては、プリンスのギタリストとしての表現力の豊かさや技術的なスキルの高さは、痛いくらいにわかっていた。ただ、プリンスのパブリックイメ-ジはふつうに考えればギタリストというよりはマルチジシャンだと思われ、もちろん嬉しいは嬉しいが、ギタリストとして1位にランクインしているのはなんだか意外な気がする。たったひとりでレコーディングするのは朝飯前で、自分で30種類以上の楽器をこなす怪物のような才能は、ギタリストのイメージを大きく超えている。もし仮にマルチミュージシャンのランキングが集計されたら、ダントツでプリンスが1位になるはずだ。

さてランキングだが、他にも興味深い名前がたくさん見られる。シンガー/表現者のイメージが強いアーティストとしては、カート・コバーンやニール・ヤング、、ビリー・コーガン、ロビー・ロバートソン、エリオット・スミスなど。バンドそのものは大きな仕事をしているが、比較的地味なギタリストの位置づけにあると思われるのが、のマイク・マクレディ、のジョニー・グリーンウッド辺り。個人的に嬉しかったのは、のトム・ヴァーレインの名前があったことだ。

このランキングの中に、ランクインしているのが信じられないギタリストもいる。その筆頭格がのジョン・フルシアンテで、ほかにや元ストーンズのミック・テイラー、デヴィッド・ボウイの良きパートナーだったミック・ロンソン、元ガンズのイジー・ストラドリンなどだ。つまりは、既に評価されているけれども、もっと評価されていいはず、ということなのかな。

ランキングは以下。

1. プリンス
2. カート・コバーン(ニルヴァーナ)
3. ニール・ヤング
4. ジョージ・ハリスン
5. エース・フレーリー(キッス)
6. マイク・マクレディ
7. リンジー・バッキンガム
8. ミック・テイラー
9. ネルス・クライン
10. ジョニー・グリーンウッド(レディオヘッド)
11. トム・ヴァーレイン(テレヴィジョン)
12. キャリー・ブラウンスタイン(スリーター・キニー)
13. ミック・ジョーンズ(クラッシュ)
14. ロバート・フリップ(キング・クリムゾン)
15. ジョニー・マー(、モデストマウス)
16. ジョン・フルシアンテ(レッド・ホット・チリ・ペッパーズ)
17. イジー・ストラドリン(ガンズ・アンド・ローゼズ)
18. ダニエル・ジョンズ
19. ヴァーノン・リード
20. ロビー・ロバートソン(ザ・バンド)
21. ミック・ロンソン
22. ビリー・コーガン(スマッシング・パンプキンズ)
23. エリオット・スミス
24. エディ・ヘイゼル
25. フィル・キーギー

関連記事

プリンス(Prince)熱

来日情報が流れたのが9月の末だったこと。ここ数年のプリンスの活動に関する情報が、あまり表立っ

記事を読む

プリンス(Prince)来日

プリンスの来日が発表されたとき、ワタシは沖縄にいた。モバイルPCも持参はしていたが、日記を書

記事を読む

過去最高の映画サントラに『Purple Rain』(2007年10月)

アメリカの雑誌『Vanity Fair』の編集者が選んだ、ベストサウンドトラックが発表された

記事を読む

プリンス(Prince)@HEY!HEY!HEY!

『Endorphinmachine』や『Gold』がK-1グランプリのテーマ曲に使われて、も

記事を読む

至福

今まで数多くのライヴを観に行って、ああこの場にいてよかったと実感したことが何度もあった。ワタ

記事を読む

  • 全て開く | 全て閉じる
PAGE TOP ↑