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黄金のメロディ マッスル・ショールズ

黄金のメロディ マッスル・ショールズ

アメリカ南部の人口8000人の街「マッスル・ショールズ」にある伝説的なスタジオを追ったドキュメンタリー映画を観た。

地元の青年リック・ホールは、フェイムスタジオを設立。白人バンドのスワンパーズを擁し、地元黒人シンガーのアーサー・アレクサンダーによる『You Bettet Move On』がヒットして、スタジオの名が知れ渡る。人種差別が残る州において、リックはこだわりなくアーティストを起用し、ソウルミュージックの繁栄にひと役買う。

アトランティックレコードのプロデューサー、ジェリー・ウェクスラーと組むようになってからは更にヒットを飛ばすが、アレサ・フランクリンのときにトラブルになり、レコーディングは中断。後日、ジェリーはスワンパーズを呼んでニューヨークでアルバムを完成させる。その後スワンパーズは自らのスタジオ「マッスル・ショールズ・サウンド・スタジオ」を設立する。

リック・ホールは、幼い頃に弟を亡くし、両親も離婚。自身の最初の奥さんも、自動車事故で亡くしている。そしてフェイムスタジオでも、自分のバンドを引き抜かれてしまう。まるで不幸の連続だが、しかしこの人はひねくれてもいないし、希望を失ってもいない。シカゴのチェスレコードと交流を持ち、レコーディングに精を出す。

スタジオゆかりで登場するアーティストの、なんと豪華なことか。ローリング・ストーンズのミック・ジャガーとキース・リチャーズ、U2のボノ、スティーヴ・ウィンウッド、アレサ、パーシー・スレッジ、デュアン・オールマン。などなど。但し、ワタシが調べた限りU2のアルバムはココではレコーディングされていない。ボノはきっと、スタジオとここから生み出された音、スピリットに共鳴しているのだろう。

ラストは、フェイムスタジオにおいて、年老いたスワンパーズをバックに、アリシア・キーズがボブ・ディランの『Pressing On』を歌う。ミキシングルームには、勿論リック・ホールの姿が。リックとスワンパーズが歩み寄り、若き女性シンガーのアリシアが大御所ディランの曲を歌う。過去と現在と未来が入り交じった、素晴らしい瞬間だ。

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