*

バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲(1997年)

バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲(1997年)

博物館に展示されているダイヤモンドが、Mr.フリーズに強奪される。フリーズは、病気の妻を冷凍保存する際に自らが事故に遭って氷点下でしか生きられなくなってしまい、自身の体を冷やすスーツの動力源としてダイヤモンドを必要としていた。駆けつけたバットマンとロビンは、フリーズを取り逃がしてしまう。

南米のある研究施設。植物学者のパメラ・アイズリーは、ウッドルー博士が違法な人体実験により筋肉隆々の改造人間ベインを誕生させるのを見てしまう。パメラはウッドルーに殺されかけるが、植物の毒を浴びてポイゾン・アイビーとなり、逆にウッドルーを殺害。ベインと共に、ゴッサムシティへと繰り出す。

バットマン・フォーエヴァー』に続くシリーズ4作目で、主人公のブルース・ウェイン/バットマン役が、またも交代してジョージ・クルーニーに。4作を通して同じ役で出演しているのは、ゴッサム警察のゴードンのパット・ヒングルという人と、ブルースの執事アルフレッドのマイケル・ガフのみとのことだ。

フリーズを、ポイゾン・アイビーをと、本作もキャストは豪華。がしかし、興行的に惨敗し評価を得ることもできず、よって続編はなくなって4作で打ち止めとなってしまった。世評はさておき・・・と書きたいところだが、個人的にも今一つの作品だ。

ゴッサムシティはニューヨークをイメージした架空の都市だが、シリーズ1作目の『バットマン』のときは、現実世界のどこかにあるかもしれない都市という描かれ方をしていた。しかし、以降は作品を重ねる毎に「作り物の都市」感がにじみ出るようになってきて、本作はそれがピークに達している。原作の世界観に忠実とも思えるが、実写でこれをするのはなあ、とも思ってしまう。

意外だったのは、後の『ダークナイト・ライジング』ではバットマンを力で打ち負かしたベインが、全く異なるキャラクターとして登場していたことだ。共通しているのは、巨漢の体格くらい。セリフが全くなく、演じている人も無名。自らの意思を持たず、ポイゾン・アイビーにそそのかされて戦うのみで、残念ながらモブキャラ扱いにされていた。

サントラは、前作『バットマン・フォーエバー』に引き続き豪華。メインテーマがスマッシング・パンプキンズの『The End Is The Beginning Is The End』はエンドロールで、『Moarner』は劇中に、それぞれ流れていた。

関連記事

バットマン・リターンズ(1992)

ゴッサムシティ。奇形な赤子ゆえに両親に捨てられ地下で動物に育てられた、サーカスギャングの首領

記事を読む

バットマン(1989)

犯罪都市ゴッサムシティに、闇に紛れて犯罪者を倒すバットマンがいるとの都市伝説が浮かびあがる。

記事を読む

バットマン・フォーエヴァー(1995年)

ゴッサムシティ。ブルース・ウェインが経営する企業では、研究員エドワード・ニグマが人間の脳に信

記事を読む

  • 全て開く | 全て閉じる
PAGE TOP ↑