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ダークナイト・ライジング(2012年)

ダークナイト・ライジング(2012年)

ジョーカーとの戦い、ハービー・デントの死から8年。お尋ね者バットマンは姿を消し、ハービーの功績を讃え、また犯罪を取り締まるためのデント法の制定と施行により、ゴッサムシティの平和は保たれていた。ブルース・ウェインも人前に姿をみせず隠遁状態だったが、女怪盗キャットウーマンの顔を持つセリーナ・カイルが、政治家との取引のためにウェイン邸に忍び込み、ブルースの指紋がついた彼の母の形見のネックレスを盗みとる。

一方、スキンヘッドにマスクをつけ、強靭な肉体を誇る刑務所あがりの男ベイルは、ゴッサムの地下にはりめぐらされたアジトを支配し、証券取引所を強襲して市場を混乱させる。その目的は、ブルースの指紋を使い株を操作してウェイン産業を破産に追い込み、乗っ取ることだった(上述の政治家とは互いに利用しあっていたが、用済みになると撲殺)。バットマンはキャットウーマンを介してベインに接触し対決するが、力負けした末ベインがいた刑務所に送られてしまう。そこでブルースは、ベインの生い立ちを知る。

バットマンを倒しウェイン産業の資産を得たベインは、ゴッサム市民への見せしめに試合中のアメフト会場をはじめ市街地や橋などを爆破。そして、以前ウェイン産業が開発し中断していた、巨大エネルギーを生成する機器を悪用して核兵器として市民を脅す。更には刑務所の囚人を解放し、8年前にハービーが犯した殺人を警察が伏せていたことを明らかにする。ゴッサムは無法地帯となり、ブルースは傷ついて刑務所から出られない。果たして、ゴッサムシティとバットマンの運命は・・・。

主要キャストは、前作からお馴染みの人たち。キリアン・マーフィー演じるクレインも、ちゃっかり出てきている。新キャラは、時と場合でバットマンの敵にも味方にもなるキャットウーマン/セリーナをアン・ハサウェイ、バットマン最大の強敵ベインをトム・ハーディ、ウェイン産業のエネルギー開発に興味を持つ資産家ミランダにマリオン・コティヤール、孤児にして正義感溢れる刑事ジョン・ブレイクをジョセフ・ゴードン=レヴィットといったところ。監督はクリストファー・ノーランだが、以前この人が監督した「インセプション」とキャストかぶりすぎ(笑)。また、エンドロールで名前を見かけ、その後調べてわかったのだが、マシュー・モディン(「バーディ」「フルメタル・ジャケット」などの人)が刑事役で出ていた。

ノーラン版バットマン「バットマン・ビギンズ」「ダークナイト」に続く第三作にして、三部作の完結編になる。前作「ダークナイト」が壮絶だったが、今作もそれに勝るとも劣らない、入魂の仕上がりになっている。カーチェイスや爆破シーンなど視覚に訴えるシーンが多いが、CGの使用は最小限に抑えて実写のリアルさを極限に引き出すことに成功している。劇場公開当時、予告編で何度も観たアメフトのスタジアムの爆破シーンは、IMAXの大画面で観たことで凄まじさが倍増した。

ストーリー展開も見事だ。ベインの出自がやがて第一作「ビギンズ」のあの人につながり、更にそれは終盤でまた大どんでん返しとなる。ベント法施行やレイチェルの死をブルースが口にするなど、「ダークナイト」からの流れがあるのはもちろんだが、どん底に落とされたブルースを勇気づけるのが、第一作で幼いブルースに父トーマスが言ったひと言だ。また、前二作では警察が汚職にまみれ腐敗していてまるでダメダメだったが、今回の警察はゴッサムと市民を救おうと一致団結する。

そしてクライマックスが、アメコミとは思えないバットマンの自己犠牲だ。ラストは、皆がそれぞれの生活に戻り、自分たちの道を進まんとする中、刑事の職を辞したブレイクが、滝の中にある洞窟を訪れるところでエンドロールとなる。つまりは続編を作ろうと思えば作れる終わり方だが、ワタシはこれで終わるべきだと思う。

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