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リオの男(1964年)

リオの男(1964年)

の美術館からブラジルの古代文明の像が盗まれ、像を寄贈したカタラン教授も何者かに誘拐される。航空兵のアドリアンは、休暇中に婚約者のアニェスに会いに行くが、彼女もまた誘拐されてしまう。アドリアンは彼女を追いかけて飛行機に乗り、ブラジルのリオまで来てしまう。

アドリアンはなんとかアニェスを救い出し、彼女から像の秘密を聞く。アニェスの亡き父、実業家カストロ、カタラン教授の3者が持っていた3体の像が揃うと宝のありかがわかるというものだった。アドリアンは、成り行きもあってアニェスと共に像と宝を探すことになる。

アドリアンの、アニェスをフランソワーズ・ドルレアック。ベルモンドが『ルパン三世』や寺沢武一の『コブラ』のモデルと知って以降、この人が出演した作品を追いかけている。本作は、ノリといい空気感といい、まんま『ルパン三世』だと思える。

お調子者で女に惚れっぽく、かなり危険なことをやっていても緊迫感は漂わず、どこかコミカルになっている。本作にはアクションシーンが満載だが、そのほとんどでスタントを使わず自ら体を張っている。ホテルの窓を伝って部屋から部屋に移ったり、ビルとビルの間に張ったロープを伝って移動したりしている。

フランソワーズ・ドルレアックは、ちょっとお転婆で、男に都合のいい女ではなく、自立した女性を演じていた。カトリーヌ・ドヌーブの実姉で、本作公開時で22歳。しかし、なんと3年後に自動車事故で亡くなってしまう。

アドリアンがリオに到着したとき、靴磨きの少年とコンビを組んでアニェスを探していた。というか、像を集めて宝を探すというプロット自体、『インディ・ジョーンズ』を彷彿とさせる。時間軸では当然本作の方が先で、は本作の影響を受けたのかも、という想像もしたくなる。

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