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セックス・ピストルズ(Sex Pistols)『The Great Rock’n’Roll Swindle』(1979年)

セックス・ピストルズ(Sex Pistols)『The Great Rock'n'Roll Swindle』(1979年)

のドキュメンタリー映画『ザ・グレイト・ロックンロール・スウィンドル』を観た。

ドキュメンタリーといいつつ、半分こそ実際の出来事だが、もう半分は虚構である。映画はバンドのマネージャーだったマルコム・マクラーレンの視点で進み、「レコード業界をペテンにかける10の講義」によって、マルコムが如何にしてピストルズを仕立て上げて行ったかを示していく。タイトルの「スウィンドル」は、「詐欺」を意味するのだそうだ。

ピストルズの演奏シーンを始めとする、メンバーの動向にはやはり引き込まれてしまう。バッキンガム宮殿前でのA&Mレコーズとの契約や(すぐ破棄となるが)、のテムズ河での演奏シーンなどは、ピストルズだけでなくロンドンパンクを語るに欠かせない名場面だ。また自身の曲のみならず、エディ・コクランやチャック・ベリーといったスタンダードをカヴァーしている点も見逃せない。その中での極めつけが、『My Way』を歌い銃を乱射する、だ。

この映画はピストルズが解散してから1年後に完成するが、その後まもなくシドはヘロイン中毒で亡くなってしまう。また、シドの前任者だったグレン・マトロックについて劇中ではほとんど触れられていないのも、なかなか興味深い。

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