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ベルサイユのばら(アニメ版)

公開日: : 最終更新日:2023/09/15 ベルサイユのばら

ベルサイユのばら(アニメ版)

18世紀後半のフランス。オーストリアの王女マリー・アントワネットは、14歳でルイ16世に嫁ぐ。代々フランス王太子妃の護衛を務めてきたジャルジェ家のオスカルは、女でありながら男として育てられ、近衛士官としてアントワネットを護衛する。

アントワネットはオペラ座でスウェーデンの貴族フェルゼンと知り合い、ふたりは恋に落ちる。オスカルもまたフェルゼンに惹かれるが、それを表には出せない。やがてルイ15世逝去によりルイ16世が国王となり、アントワネットはフランス王妃となる。おしゃれで遊び好きな王妃の浪費は、国の財政を食い潰し、民衆の反発の標的になる。

池田理代子による原作は1970年代前半に刊行され、宝塚による舞台は今や定番にして代表的なコンテンツになっている。アニメは1979年から1980年にかけて、全40話で放送。個人的にはアニメがとっつきやすかったが、それまでは観たり観なかったりで全貌がわかりかねていた。去年から今年にかけて全話を観られる機会があり、やっと物語を把握することができた。

アントワネットとフェルゼンは実在の人物、オスカルと彼女の幼馴染のアンドレは、創作の人物だ(オスカルの父には、モデルとなった人物がいるとのこと)。前半でアントワネットに立ちはだかるデュ・バリー夫人は実在、首飾り事件のジャンヌも実在の人物。ジャンヌ異母妹のロザリーはオスカルとのつながりも深く、厳密には創作だが、モデルとなる女性がいたとのことだ。

原作では、同じ年に生まれたアントワネット、フェルゼン、オスカルの3人をフィーチャーしていたとのことだが、アニメはオスカル中心、次いでアンドレのように思える。それは、オープニングの茨に巻かれたオスカルの姿があまりに象徴的すぎるのと、エンディングのラストでのアンドレの叫びが、こちらも象徴的だからだ。

人間模様と並行して、中盤以降は貧困に苦しむ民衆の王室への不満が加速していくさまが伺える。貴族であるはずのオスカルが、なぜ革命時には民衆側についていたのかが、今まではわからなかった。それが、左目が失明し右目もまた見えなくなりつつあるアンドレとの愛ゆえの決意だと、やっとわかった(まさに観たり観なかったりの「観ていない」ところだった)。しかし、革命の成功と入れ違うようにふたりの運命は。。。

声優陣は、オスカルに田島令子。俳優業もされている人だが、オスカルの頃は・エメラルダスも担当されていて、凛々しい女性キャラ声優の第一人者のイメージだ。アンドレは志垣太郎で、この人はもともと俳優をしている中で今回は声の仕事をしているイメージ。キリッとした声質は、もっと多くの役をされてもよかったと思う。

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