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寺沢武一さん死去

公開日: : 最終更新日:2023/09/14 コブラ , , ,

寺沢武一『COBRA1』

漫画家の寺沢武一さんが9月8日に亡くなられ、昨日11日にX(旧Twitter)公式アカウントから発表された。3度の脳腫瘍手術を経ていたものの、心筋梗塞で亡くなられたとのこと。68歳だった。

寺沢さんの作品は、『ゴクウ』をOVAで観たことはあったが、やはり何と言っても『コブラ』に尽きる。左腕にサイコガンをつけた一匹狼の宇宙海賊の活躍を描いたSFマンガで、未来の宇宙を舞台にした世界観は『スター・ウォーズ』にも匹敵し、時には空間だけでなく時間までも超越しどこまでも限りなく広がっていくさまは、最早前人未到だと思っている。

ただ近年は、実は義理堅く仲間を大事にし、卑劣な敵に対しては徹底的に倒す姿勢に魅力を感じていた。そして、コブラだけでなく各キャラクターに共通しているのが、小粋で洒落た言い回しだった。フランス人俳優をモデルにしていると知ったのは最近のことで、この人が出演している作品も少しずつ追いかけている。

『コブラ』はアニメ化もされていて、劇場版、テレビシリーズ、OVAなど数種類のバージョンが存在する。劇場版には結構独自の設定が付加されているが、テレビ版の方は極力原作に忠実にあらんとしていた。劇画タッチで異様なまでのクオリティの高さは、アニメとの相性はバッチリだった。

かつてのジャンプコミックスで『コブラ』1巻の巻末には、がコメントを寄せていた。手違いでアシスタント募集から落としてしまったことに気づき採用したというエピソードから始まり、寺沢さんの技量を絶賛していた。アシスタント仲間のリーダー格を務めるなど、人望があったことものぞかせていた。荒木飛呂彦が『の奇妙な冒険』の前に連載していた『魔少年ビーティー』のB.T.は寺沢さんの名前の流用で、『バオー来訪者』のコミックス巻末には寺沢さんがコメントを寄せていた。

パソコンが人々の生活において日常化したこんにち、パソコンでマンガを描く漫画家は珍しくない。しかし寺沢さんは、パソコンを使ってマンガを描いた先駆者でもあったそうだ。80代でも現役で奮闘されている漫画家がおられる中、68歳で亡くなってしまったのはあまりにも残念。謹んで、ご冥福をお祈りいたします。

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