ザ・ビートルズ(The Beatles)『Anthology 3』(1996年11月リリース)
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The Beatles ジョン・レノン, ジョージ・ハリスン, ビートルズ, ポール・マッカートニー, リンゴ・スター
90年代半ばに行われたビートルズのアンソロジー・プロジェクト。アルバムは、各2枚組で3部作としてリリースされた。それから30年経った2025年、『Anthology 4』がリリースされた。
8枚組ボックスもリリースされたが、既に『3』までを所有しているワタシは今回『4』のみ購入。そして、4作品を通しで聴いてみることにした(ボックスの『1』『2』『3』はリマスター処理がされているとのこと)。
『3』は活動末期で、バンド内の人間関係がよろしくなく、4人が別々に行動するようになってきた。それを修復せんとする動きもあったが、結局解散を迎えてしまう。アルバムで言うと『The Beatles(ホワイトアルバム)』『Abbey Road』『Let It Be』が該当する。
『1』『2』には新曲が収録されたが、本作には新曲はない。その代わりなのか、冒頭の『A Beginning』はジョージ・マーティン作曲の未発表インストが収録されている。
ディスク1は、すべて『The Beatles(ホワイトアルバム)』レコーディング時の音源になる。アコースティック音源が続き、リリース時はビートルズ版アンプラグドと呼ばれていた。『While My Guitar Gently Weeps』は、完成版にはエリック・クラプトンがギターで参加しているが、ここではアコギとハーモニウムのみ。『Hey Jude』は、完成版は7分オーバーの大作だが、ここでは4分程度のバージョンだ。
ディスク2は、通称「ゲット・バック・セッション」が中心。スタジオでの気楽な演奏なのか、ここへきて『Medley: Rip It Up / Shake, Rattle And Roll / Blue Suede Shoes』『Mailman, Bring Me No More Blues』『Ain’t She Sweet』と、3曲のカヴァーが収録。久々の(そして最後の)公のライヴ「ルーフトップ・セッション」からは、『Get Back』1曲のみ。ラストが、『Let It Be』から1曲はさんでの『The End』なのは、見事な幕引きだ。
『Junk』『Teddy Boy』は、完成版はポール・マッカートニーのソロファーストに。ジョージも、『Mailman, Bring Me No More Blues』『All Things Must Pass』をソロファーストに、『Not Guilty』を『George Harrison(慈愛の輝き)』に、それぞれ完成版として入れている。当時はビートルズの曲として採用されなかったのをソロで公開させたのだろうが、ひょっとするとソロの構想を既に持っていたのではという勘繰りもしてしまう。
ブックレットには、既にリリースされている『1』『2』およびVHS映像版の告知もされている。写真は、ルーフトップセッションのものもあるが、大半はスタジオでのショットや4人が並んだ宣材用と思しきショットになっている。『Hey Jude』解説ページの写真は、衛星中継された「Our World」のときのものだろうか。
日本語版の独自解説では、インドに瞑想を学びに行くが4人別々に帰国していること、リンゴ・スターとジョージ・ハリスンが時期は別だが一時的に脱退していたこと、オノ・ヨーコの離婚成立でジョン・レノンが一緒に生活を始めたことなどが記述されていて、4人が最早以前のように一枚岩ではなくなっていることが伺える。
ジャケットデザインは、『1』『2』『3』すべてをビートルズと親交があり、一時はメンバー入りの噂もあったクラウス・フォアマンが手がけている。3枚を横並びにすることで、ひとつの絵として完成する仕掛けになっている。
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