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ザ・ビートルズ(The Beatles)『Anthology 4』(2025年11月リリース)

The Beatles『Anthology 4』

90年代半ばに行われたビートルズのアンソロジー・プロジェクト。アルバムは、各2枚組で3部作としてリリースされた。それから30年経った2025年、『Anthology 4』がリリースされた。

8枚組ボックスもリリースされたが、既に『3』までを所有しているワタシは今回『4』のみ購入。そして、4作品を通しで聴いてみることにした(ボックスの『1』『2』『3』はリマスター処理がされているとのこと)。

『1』『2』『3』は活動時期を区切って曲が収録されたが、『4』は全般を範囲とし、17の未発表曲と、2016年以降にリリースされている5作品のデラックスエディションから13曲をセレクトして構成されている。

30年という、決して短くない年月の間には当然大きな変化がある。ジョージ・マーティンが亡くなり、息子のジャイルズ・マーティンが引き継いでプロデュースを務めていること。ジョージ・ハリスンが、2002年に亡くなっていること。

そして、2023年に新曲『Now And Then』がリリースされていることだ。もともと『3』に収録予定で、ジョン・レノンが残した音源に95年にポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スターがレコーディング。しかし、ノイズがひどくて入れられなかったそうだ。それが、後述するAIデミックスによって音質が確保され、ポールとリンゴがよ新たにレコーディングしたとのこと。

ブックレットに掲載されている写真は、スタジオレコーディング時やオフショット、宣材用と思われるものが多い。『Strawberry Fields Forever』の解説ページは見開きになっていて、4人の目の部分だけをアップにしたショットにはインパクトがある。

3作までは日本独自の解説があったが、本作はブックレットの和訳のみにとどまっている(ボックスには解説があるのかも)。また、『4』では新たにジャケットは制作されず、『1』『2』『3』を横並びにしたものを適用している。

90年代リリースの3作を聴いた後で『4』を聴くと、音質のよさを嫌でも実感する。90年代にはなかったAIデミックス技術により、元の音源からヴォーカルやギターなど各パートを取り出して、再構成させることができるようになったそうだ。

ディスク1は、結成前を対象とはせず、アルバム『Please Please Me』のオープニングでもある『I Saw Her Standing There』のテイクからスタート。『All You Need is Love』は、全世界に衛星中継された「アワー・ワールド」のリハーサル音源。『The Fool on the Hill』は完成版よりも1分半近く長いテイク、『I am the Walrus』は4人の演奏ではなくオーケストラバージョンだ。

ディスク2はトータル時間が54分弱で、物量的には少し物足りない。あと4曲くらいは入れられたのではと思ってしまう。『Helter Skelter』の前の『(You’re So Square) Baby I Don’t Care』はエルヴィス・プレスリーのカヴァー、『Don’t Let Me Down』はルーフトップセッションの音源、『Something』はオーケストラバージョンだ。

そして、ラスト3曲が『Free As A Bird』『Real Love』『Now And Then』と、立て続けに新曲3曲だ。『3』のラストはバンドの歴史を締めくくった感があったが、本作のラストはビートルズが今までもそしてこれからも、聴かれ語り継がれていくことを示しているように思える。

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