ミュー（Mew）、フェアウェルツアーで来日

デンマークのロックバンドのミューが、結成30周年を迎える今年、フェアウェルツアーと銘打って各国をまわっている。日本公演は、明日あさってに大阪と東京で行われる。

フロントマンのヨーナスが昨年発した声明は、なかなか微妙だ。ミュー自体が解散すると見るのが順当だが、明確な解散ではなく、活動終了あるいは活動休止なのかもしれない。あるいは、ヨーナスが脱退するだけとも受け取れる。まあ、ヨーナスがいなくなってしまえば、最早ミューではなくなり別物になるけど。

そもそも、デンマーク出身というだけでかなり貴重かつ希少だ。バンドがワールドワイドにデビューするのは2003年だが、それ以前にも2枚のアルバムをリリースしている。既にデンマーク語ではなく英語で歌っていて、世界を見据えていたのだと思う。

97年リリースの『A Triumph For Man』はインスト曲が多く、音としてはプログレ色が濃いが、コレはコレで気に入っている。続く2000年リリースの『Half The World Is Watching Me』は、既に『Am I Wry? No』『156』『Comforting Sounds』などが収録されていて、今では『Frengers』のプロトタイプのイメージがある。演奏は荒削りだが、コレもいい。

バンドは、2003年以降コンスタントに来日している。ワタシもすべてではないものの、単独公演は3回、サマソニでは4回観た（出演自体は5回。2009年は確かナイン・インチ・ネイルズと被っていて、泣く泣く断念した）。サマソニの出演は、だいたいインドアのソニックステージだったと思う。

2003年は、ニューカマーとしての位置づけで早い時間帯に出演していた。それから回を重ねる毎に音楽的に充実し、演奏力も向上していき、2015年ではソニックステージのヘッドライナーを務めた。バンドが成長していく姿を、見続けている感覚があった。

楽しみだが、少し寂しくもある。ワタシは、24日の東京公演に足を運ぶ予定だ。