*

音響ハウス Melody-Go-Round(2020年)

音響ハウス Melody-Go-Round

銀座の一等地にあるスタジオ「音響ハウス」。その歴史を描いたドキュメンタリー作品を観た。大きく、ふたつの側面から描いている。

まずひとつは、関係者やアーティストたちによるインタビューだ。現役スタッフは日々機材や設備のチェックを欠かさず、質の高い音源や映像を作り上げる環境を保持し続けている。あるアーティストによると、スタジオ内は広すぎず狭すぎずでやりやすいとのこと。

そして、コメントを寄せている顔ぶれがすごい。坂本龍一、矢野顕子、佐野元春、松任谷正隆、松任谷由実、鈴木慶一、大貫妙子など。デイヴ・リー・ロス(ヴァン・ヘイレン)が登場したのには、驚かされた。

坂本はある時期音響ハウスに「住んでいた」と言い、矢野は小さな子供(つまり坂本美雨)を連れてスタジオに来ていたとのこと。鈴木慶一は、ムーンライダーズ『火の玉ボーイ』レコーディング時のことを話していた。

もうひとつの側面は、本作にリンクさせてテーマ曲『Melody-Go-Round』を制作しており、その過程を追っていることだ。佐橋佳幸と飯尾芳史がプロデュースし、佐橋がギターでデモを制作。ドラム高橋幸宏、キーボード井上鑑、バイオリン葉加瀬太郎、村田陽一らホーンセクションが演奏し、HANA(Hana Hope)がヴォーカルを入れて、ラストに完成する。

英国にはアビー・ロード・スタジオが、アメリカにはマッスル・ショールズ・スタジオがあるように、日本には音響ハウスがあるという位置づけのようだ。にしては、知名度が今ひとつな気がするが(業界には知れ渡っているのかもしれない)、本作が知られるきっかけになるのではないだろうか。

ワタシは数年前にBSで放送されていたのを録画して観たが、現在Youtubeでも無料公開されているようだ。

関連記事

トゥパック:レザレクション(2003年)

96年に射殺され25歳の若さで亡くなったラッパー、2パック。その生涯をたどったドキュメンタリ

記事を読む

メイキング・オブ・モータウン(2020年)

音楽レーベル「モータウン・レコード」の、ドキュメンタリーを観た。創始者ベリー・ゴーディが、は

記事を読む

ボウリング・フォー・コロンバイン(2002年)

1999年4月。コロラド州コロンバイン高校において、生徒2人が銃を乱射し13人を射殺。そして

記事を読む

「ルーヴル美術館の夜-ダ・ヴィンチ没後500年展」

「ルーヴル美術館の夜-ダ・ヴィンチ没後500年展」を観た

レオナルド・ダ・ヴィンチ没後500年を記念して、フランスのルーヴル美術館では2019年から2

記事を読む

ゴッド・スピード・ユー! BLACK EMPEROR(1976年)

実在した暴走族「ブラック・エンペラー」の新宿支部を追ったドキュメンタリー映画だ。 全編

記事を読む

  • 全て開く | 全て閉じる
PAGE TOP ↑