音響ハウス Melody-Go-Round(2020年)
銀座の一等地にあるスタジオ「音響ハウス」。その歴史を描いたドキュメンタリー作品を観た。大きく、ふたつの側面から描いている。
まずひとつは、関係者やアーティストたちによるインタビューだ。現役スタッフは日々機材や設備のチェックを欠かさず、質の高い音源や映像を作り上げる環境を保持し続けている。あるアーティストによると、スタジオ内は広すぎず狭すぎずでやりやすいとのこと。
そして、コメントを寄せている顔ぶれがすごい。坂本龍一、矢野顕子、佐野元春、松任谷正隆、松任谷由実、鈴木慶一、大貫妙子など。デイヴ・リー・ロス(ヴァン・ヘイレン)が登場したのには、驚かされた。
坂本はある時期音響ハウスに「住んでいた」と言い、矢野は小さな子供(つまり坂本美雨)を連れてスタジオに来ていたとのこと。鈴木慶一は、ムーンライダーズ『火の玉ボーイ』レコーディング時のことを話していた。
もうひとつの側面は、本作にリンクさせてテーマ曲『Melody-Go-Round』を制作しており、その過程を追っていることだ。佐橋佳幸と飯尾芳史がプロデュースし、佐橋がギターでデモを制作。ドラム高橋幸宏、キーボード井上鑑、バイオリン葉加瀬太郎、村田陽一らホーンセクションが演奏し、HANA(Hana Hope)がヴォーカルを入れて、ラストに完成する。
英国にはアビー・ロード・スタジオが、アメリカにはマッスル・ショールズ・スタジオがあるように、日本には音響ハウスがあるという位置づけのようだ。にしては、知名度が今ひとつな気がするが(業界には知れ渡っているのかもしれない)、本作が知られるきっかけになるのではないだろうか。
ワタシは数年前にBSで放送されていたのを録画して観たが、現在Youtubeでも無料公開されているようだ。
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