竹内まりや『souvenir2025 mariya takeuchi live』のパンフレット

先日6月24日に竹内まりやのライヴに行ってきたが、開場20分ほど前に現地に到着。グッズ売り場はその時点で長蛇の列をなしていたので、購入を断念。しかし、オンラインでも販売されていたので、後日パンフレットを購入。10日ほどで自宅に届いた。
手に取ると若干薄手でコンパクトに思えたが、内容はかなり濃密だった。冒頭が竹内に関わりのある3人のコメントで、当時大学生でラジオやテレビのバラエティ番組を手がけていた秋元康、番組主題歌の提供を受けたテレ朝大下容子アナウンサー、お笑い芸人シソンヌじろうだった。秋元と大下はともかく、じろうがココに名を連ねているのは、一見違和感がある。
昨年、TBSの番組で竹内が林修のインタビューを受けていたのを観たが、そこで竹内がじろうのネタを気に入っていることを明かし、そして本人も登場していた。なので、そのときに直接のつながりができたのだと思う。プライベートにおけるエピソードを語っていたじろうだったが、その分読んでいて共感しやすかった。
竹内と山下達郎の対談は、このパンフレットの中核だ。竹内がライヴ中MCで触れていたことのいくつかは、ココにも書かれていた。『プラスチック・ラブ』の後半を、達郎が歌うようになったいきさつも書かれていた。前回ツアーの広島公演で竹内が歌詞を飛ばしてしまい、仕切り直しをすることに。じゃ2番はオレが歌うねと達郎が言い、実際歌ってみると思いのほかハマったので、以降定番にしたそうだ。
ライヴではバンドメンバー全員を紹介するコーナーもあって、ワタシが観た公演ではキーボードの柴田が如何に素晴らしいプレーヤーかをパンフレットで存分に語っていると竹内が言っていた。実際そうだったが、もちろん柴田だけでなく全員について語っていた。前回ツアーから何人か交代しているが、そこにも触れていた。佐橋佳幸については、卒業という言い方をしていた。
達郎による、「竹内まりやが座る椅子」というコラムも読み応えがあった。タイトルだけだと何のことやらだが、作家/シンガー/ソングライター/自作自演を7つのパターンに分けてわかりやすく説明していた。そして、竹内は7パターンすべてをやったことがある稀有な存在だとも。ワタシは、椎名林檎はこの中のどのパターンに該当するかなあという見方もしていた。
序盤には詳細な年表、後半にはバンドメンバー全員のコメント、自身だけでなく作詞作曲提供も含めた完全ディスコグラフィーと、情報の充実にぬかりはない。
かつてはアーティストのライヴにパンフレットはほぼ定番のように制作・販売されていたが、現在は逆にほとんどのアーティストは作っていない。そうした状況の中、今回竹内まりやのパンフレットが作られ、手に取り読むことのできるのは、とても嬉しい。
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