頭脳警察50 2nd「頭脳警察50周年記念2nd「乱破」発売記念LIVE&リクエスト・ベストテン」

頭脳警察が2019年9月におこなったライヴのDVDを観た。結成50周年ツアーの一環で、オリジナルとしては最後のアルバム『乱破』のリリースパーティだった。ワタシも、会場に足を運んでいた。
ライヴは2部構成。まず第1部が、『乱破』からの曲を中心とした構成だ。尺八のイントロは実際に奏者が出てきて演奏し、そしてバンドモードへ。このときのバンドメンバーは、ドラムに樋口素之助、ギターの澤竜次とベースの宮田岳は当時活動休止中の黒猫チェルシーの人たちだった。
彼ら若い面々がとにかく上手く、そしてPANTAとTOSHIともマッチしていた。おそらくは親子ほどに年がちがうと思われるが、世代を越えてひとつの集合体を成しているのが素晴らしい。頭脳警察は、その歴史の中で何度もメンバーチェンジしているが、PANTAとTOSHIを中軸とし、その時時で優れたアーティストたちと組んできた。
第2部はリクエスト曲の演奏で、第11位つまり次点から演奏が始まった。数曲ごとに、PANTAが解説のMCを入れた。『さようなら世界夫人』『赤軍兵士の詩』はバンドのパブリックイメージまんまだが、『落ち葉のささやき』が入っていたのは嬉しかった。4位『銃を取れ!』でついに場内総立ちになった。
カメラは、正面だけでなくステージ真横や後方からのアングルもあった。メンバーは、比較的均等にアップで抜かれていた。3位『Blood Blood Blood』はかなり激しくそしてエモーショナルな曲だが、PANTAとTOSHIが何度もアイコンタクトを交わし、そして笑っていた。澤や宮田も弾きながら笑っていて、演奏が終わるとPANTAは「誰だこの曲をリクエストしたのは!?」と冗談交じりに言っていた(笑)。
1位『万物流転』で本編を締め、アンコールでは再び尺八奏者が加わり『コミック雑誌なんかいらない』を。50周年は通過点と言わんばかりの、会心のライヴだった(この約半年後にコロナ禍になった)。
個人的に、PANTAのソロや頭脳警察のライヴは何度か観る機会に恵まれたが、このときのライヴが最後になった。PANTAが亡くなって早2年が経ってしまったが、この人が遺した音楽は本作のように映像として残るし、これからも生き続ける。
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