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ザ・ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)『シャイン・ア・ライト』を劇場で観た

ザ・ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)『シャイン・ア・ライト』

マーティン・スコセッシが監督したローリング・ストーンズの映画『シャイン・ア・ライト』を観た。2006年10月29日と11月1日に、ニューヨークのビーコンシアターで行われた公演をもとに編集した、ライヴドキュメンタリーだ。

ビーコンシアターは、見たところ2、3,000人規模と思われ、このキャパシティでストーンズを観られるというのは贅沢極まりない。映像はライヴの準備段階からスタート。狭いスタジオでのリハーサル風景、スコセッシとミック・ジャガーとの心理戦のような駆け引きがあり(2人は1歳しか違わない)、画像はカラーとモノクロが都度入れ替わる。開演前にはステージ上でVIPとストーンズとの面会がステージ上であり、クリントン元米大統領とその夫人ヒラリー、そのお母さんなどを、ストーンズが相手していた。

開演に際し、クリントンが前説というかナビゲーションを担当。しかしその裏側では、この段階でもまだセットリストが撮影スタッフに届かず、イライラするスコセッシのさまが伺える。ギリギリのところでセットリストが来たと思ったら、ステージ上は『Jumping Jack Flash』で幕開けだ。カメラはミックを中心にキース・リチャーズ、チャーリー・ワッツ、ロン・ウッドらの動きや表情を捉え、バンドメンバーや客の表情なども補足。シアター規模でステージ上には装飾という装飾もなく、強いて挙げればフロアに向かって花道が突き出していることくらいだ。

ストーンズの映像ではお馴染みと言っていいのが、ゲストアーティストとの共演。『Loving Cup』ではホワイト・ストライプスのジャック・ホワイトが、マディ・ウォーターズのカヴァー『Champagne & Reefer』ではバディ・ガイが、『Live With Me』ではクリスティーナ・アギレラが、それぞれ出演した。ライヴの合間には60年代や70年代のストーンズの映像が断続的に挿入されていて、時の流れと共にストーンズが今なお現役であることを感じさせる。『Sympathy For The Devil』では、ミックはフロア後方の入口から登場し、客が陣取る中の通路を歩いてステージにやってきた。

横浜での上映が当初なかったことや、DVDが出れば間違いなく買うと決めていたことなどから、これまでこの作品を劇場に観に行ってはいなかった。がしかし、横浜での上映も決まり、しかも今日がファーストデーだったことから劇場に足を運んだのだが、この臨場感の凄まじさはたまらない。ホンモノのライヴではないとわかっているにもかかわらず、曲が終わったときに拍手したくなったのは1度や2度ではなかったのだ。

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