士郎正宗展に行ってきた

世田谷文学館で開催されている、「士郎正宗の世界展〜「攻殻機動隊」と創造の軌跡〜」を観に行ってきた。

氏の年表があり、1961年生まれだった。高橋陽一、ゆでたまご、原哲夫、荒木飛呂彦など、少年ジャンプ黄金世代とほぼ同年齢になる。『攻殻機動隊』の刊行は1991年で、30歳のときだった。この人は寡作で、だいたい女性が主人公になっている。

キャラクターの軽いタッチは女性的と思える一方、マシンや建物などは細かく書かれていて、唯一無二の画風を構築している。一方で、インターネットが世の中に誕生する前からバーチャルな世界を描いているのには驚かされる。ウィリアム・ギブスンの『ニューロマンサー』や、フィリップ・K・ディック作品などを吸収していたのだろうか。

個人的には『攻殻機動隊』『アップルシード』のアニメから入り、後に『攻殻』の原作を入手している。今回展示されている原画はどれも見覚えがあるが、カラー原画が比較的多く展示されていたのは嬉しかった。来年には『攻殻』の新たなアニメが予定されており、まだまだ士郎正宗の世界観は広がっていくばかりだ。

世田谷文学館の最寄は京王線芦花公園駅だが、なんと、この日倒木に衝突したとかで電車がストップ。新宿からのルートを小田急線に変えて千歳船橋駅まで行き、混雑するバスに乗ってようやくたどり着いた。やれやれ。