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シャーロック・ホームズ(新潮文庫)全10冊を読んだ

緋色の研究 (新潮文庫)

ロバート・ダウニーJr.主演の映画ベネディクト・カンバーバッチ主演のBBCテレビドラマロンドン巡礼を経て、ワタシが行き着いたのは原作だった。複数の翻訳版が出ているが、最も入手しやすかった新潮文庫で、全10冊を揃えた。

長編が4編で、ほかは短編集になっている。コナン・ドイルが実際に執筆した順番と翻訳版の出版順は、必ずしも一致していなかった。なので執筆順を調べ、ホームズとワトソンの出会いからはじまる『緋色の研究』から読んだ。

書きぶりは、ワトソンが事件の顛末とホームズの活躍を手記にし世に公開する、という形式が取られている。舞台が19世紀末から20世紀初頭ということもあり、移動手段はもっぱら馬車(タクシーとして機能)。連絡手段も電報や手紙で、時代を感じさせる。

ホームズの兄マイクロフト、下宿の女主人ハドスン、スコットランドヤードのレストレス警部、「あの女」ことアイリーン・アドラー、最大の宿敵と言っていいモリアーティなど、映像で見ているキャラクターが登場する。読むたび、映画やドラマでは原作をどう解釈しどうふくらませていたのかに、思いを馳せる。

描き方は事件解明のトリックのみに執着せず、むしろ、犯人がなぜ犯行に至ったかという背景やワトソンの恋愛模様など、人間ドラマの方に重きを置いているように感じる。ホームズは自分は探偵であって警察ではないというスタンスを崩さず、犯人の状況によっては、目をつぶって済ませるケースもある。

ドラマ「SHERLOCK」は、今年イギリスで元日に続編「忌まわしき花嫁」が放送され、日本でも現在劇場公開中。ここ数年は「アイアンマン」「アベンジャーズ」にかかりっきりのロバート・ダウニーJr.だが、映画版の方も続編の制作と公開を期待したい。

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