*

アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ(少しネタバレ)

アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ

惑星パンドラ。海洋民族のメトケイナ族に身を置くジェイクとネイティリのサリー一家は、長男ネテヤムを失った悲しみに打ちひしがれていた。人間のスパイダーは生きていくにはマスクとバッテリーが欠かせず、ジェイクは一緒の生活を続けていくのが困難と判断。彼を人間の都市に返すことを決意する。

スパイダーを送り届けるべく、一家は商人の飛行船に乗せてもらうが、盗賊のアッシュ族に襲撃されてしまう。同じ頃、地球人アバターのクオリッチも動向をキャッチし、ジェイクを捕獲しようとする。ジェイクはアッシュ族に捕らえられた子供たちを救い出すが、スパイダーはクオリッチに連れ去られる。クオリッチはアッシュ族の長ヴァランに共闘を持ちかけ、再びジェイクを狙う。

アバター』が2009年公開、前作『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』が2022年公開。本作は前作から3年ぶりの公開になり、劇中の時間軸は前作から数週間程度。つまり、前作から直結している。前2作まではほぼ人間対ナヴィの図式だったが、本作は中立のスタンスをとる商人の一族や好戦的なアッシュ族など、ナヴィの中にも多くの種族があることが明らかになる。

前作で、大地の精霊エイワと共鳴する資質が明らかになったキリ。発作を伴い彼女の生命にも関わることから自重していたが、スパイダーを危機を救うためや、クライマックスの決戦ではエイワにリンクし、ついに覚醒する(前作を観たときから、いずれそうなるだろうと思ってはいた)。また、彼女の出生に関わる秘密も明らかになる。

映像の美しさを賛辞するのも今更だが、今回IMAXの3Dで観たことで改めて噛み締めている。年末に地上波放送された前作を観たが、テレビサイズでさえ圧巻の映像だった。そして、劇場の大きなスクリーンと充実した音響で、その素晴らしさを体感した。最近は3D作品が少なくなったので、映像の中に自分がいるかのような感覚を久々に味わった。

22世紀の地球外惑星での物語は思いっきりSFのはずだが、環境破壊や植民地政策、人種差別など、それまでの人類の歴史の暗部を包含している。前作では、アバターになったばかりのクオリッチが「なぜ(肌が)青い?」と部下に言っていた。本作では、もともと関係が微妙なスパイダーのことをネイティリが肌の色から嫌悪し、ジェイクは諭す(ただ、後半である暗い決意をしたジェイクに対し、今度はネイティリが止めようとする)。

社会問題に並ぶテーマが「家族」だが、本作ではサリー一家以上にスパイダーとクオリッチの関係に注目した。スパイダーはクオリッチの実子だが、一度戦死しDNAによりアバターとなった現在のクオリッチとは果たして親子と言えるのか。それは当人同士も感じていて、互いに憎み合いながらも、どちらかが命の危機に見舞われたときには必死になって救おうとする。

本作のキーパーソン(であるはず)のアッシュ族のヴァランは、前半は圧倒的な戦闘力とかなりキツい性格で存在感が大きかった。しかし、クオリッチと共闘するようになってからは「女」の部分が露呈してしまい、観ていてあれれ!?となってしまった。クライマックスでは、序盤で深い傷を負わせたネイティリと再び対峙するが、そこへキリが駆けつける。

シリーズは全5部作と聞いているが、監督のジェームズ・キャメロンは来日した際本作でひと区切りがついたような発言をしている。ストーリー的には続編が作れそうな終わり方をしているが、実際に製作されるかは本作の興行成績次第かもしれない。

関連記事

アバター:ウェイ・オブ・ウォーター

アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(少しネタバレ)

22世紀の未来。惑星パンドラにおいて、元海兵隊員のジェイクはアバターとして先住民ナヴィと交流

記事を読む

アバター特別編(ややねたばれ)

アバター特別編(ややねたばれ)

全世界で記録的なヒットを飛ばし、またこんにちの3D映画ブレイクのきっかけともなった『アバター

記事を読む

アバター

アバター(ネタバレあり)

ファーストデイを利用して、映画『アバター』を観に行ってきた。字幕/吹替、通常/3Dと、計4つ

記事を読む

  • 全て開く | 全て閉じる
PAGE TOP ↑