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伝説巨神イデオン@BSアニメ夜話

公開日: : 最終更新日:2021/02/26 伝説巨神イデオン ,

伝説巨神イデオン

NHK-BSで不定期に放送されているアニメ夜話で、『伝説巨神イデオン』を取り扱った。スタジオ生放送を基本とする番組だが、珍しく公開収録、しかも東京ではなく新潟でだった。

舞台は遠い未来。地球からの移民がソロ星にて遺跡を発掘。また、無限のエネルギー「イデ」を探し求めていた異星人バッフ・クランがソロ星に到着し、両者は遭遇~戦闘に発展してしまう。地球人側は遺跡である宇宙船ソロシップに乗り込み、巨大ロボットイデオンを駆ることでバッフ・クランとなんとか応じるが、そのイデオンとソロシップこそイデが宿っていて、イデの意思に導かれる(あるいは翻弄される)ようにして、戦闘は激化していく。

イデオンは、機動戦士の後に同じ制作会社サンライズによって作られた作品だが、当時テレビ放送は低視聴率のため途中打ち切りになってしまい、その後評判になって映画化になり完結するという流れになっている。ガンダムと比較される宿命を課せられながら(これは声優の一部がかぶっていることもあっただろう)、ガンダムとは異なるキャラクター設定やストーリー展開を見せることによって、最終的には独自の世界観を構築することに成功する。ゼータガンダムは期待を大きく裏切ったが、イデオンは別の方向に進むことによってうまくかわしている。

しかし、ファーストガンダムがこんにちこうまで語られているのに対し、イデオンがそうなっていないのは、あまりにも絶望的なクライマックスの描き方にあると思う。劇場版は『接触編』『発動編』が同時公開される形だったのだが、前者はテレビ版の総集編となり、後者は打ち切られてテレビ放送されなかったラスト4話が描かれている。バッフ・クランと地球人とが歩み寄ることができず、更に戦闘が激化する方向になったため、イデが発動し両者が殺し合い最後には皆が死ぬという、観ている方の胸が絞めつけられる凄惨な最期を迎えてしまう。その後宇宙の中に皆の意識が飛び交い、敵味方のくくりもなく、しがらみもない、解放された世界が描かれていて、それを導くのが地球人ベスとバッフ・クランのカララとの間に生まれたメシアとなっている。いちおうラストに救いを描いてはいるが、その直前のクライマックスは、当時もショッキングだったし今でもショッキングだ。

番組には制作者や声優、そしてお馴染み岡田斗司夫らが出演し、それぞれが思い出のシーンを語っていた。制作者は当時の状況や現場の裏側、イデの意味などを語ってくれた。イデの解釈は人それぞれで、制作者たちは誰もその実態を深く議論しようとはせず、自分が思うイデを抱きながら制作を続けたということばが印象的だった。ワタシが思うイデとは、神とは言わないが人間を俯瞰で眺めているような存在で、の『火の鳥』や『2001年宇宙の旅』のモノリスのような位置づけではないかと思っている。安易に実体を描くことなく、エネルギーという存在に留めておいたことが、この作品を一層謎めいたものにしていると思う。

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