プロジェクト・ヘイル・メアリー(少しネタバレ)
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金星から太陽に向けて赤外線「ペトロヴァ・ライン」が照射されていることが発見される。構成する粒子は微生物で、ペトロヴァ・ライン上で繁殖。微生物はアストロファージと名づけられ、地球をはじめ惑星の温度を下げるリスクが確認される。しかし、くじら座のタウ星だけはその感染から免れていた。
調査のため、政府はヘイル・メアリー号をタウ星に向かわせる。船内で昏睡状態から目覚めたグレースは、記憶障害で中学教師の自分がなぜこの場にいるか訳がわからなくなっていた。徐々に記憶を取り戻したグレースはタウ星に向かうが、巨大な宇宙船が接近。両船は連結し、グレースは異星人に遭遇。体が岩でできている(ように見える)ことから、ロッキーと呼ぶことにする。
予告編では、中学教師のグレースが唐突にプロジェクトに抜擢され宇宙に飛んでいるように見えてしまう。しかしグレースはもともと科学者で、暴言を吐いて学会を追放され教職に就いていた。政府諜報機関のエヴァは、グレースが学会で発表した論文や提唱した理論を確認して、コンタクトをとってきた。
グレースはヘイル・メアリー号にも乗船する予定はなかったが、乗組員のひとりが事故死したため代役にさせられる。本人は宇宙航行や船外活動の訓練を何も受けていないこともあり、断固拒否。結局、無理くり拘束され昏睡させられる。人権侵害もいいところだが、悲壮感はなくちょっぴり笑える描写にしている。
中盤以降は、ロッキーとグレースとの異星人タッグが見どころになる。ロッキーの人種の文明は地球の科学力には劣る一方、ダイヤモンドよりも硬質なキセノナイトを扱い、巨大な宇宙船を建造し航行していた。グレースはまず数学で意思疎通を図り、やがてロッキーの発することばをパソコンで変換して英語で会話する。
SF映画は数あれど、友好的な異星人が描写されることは少なく、敵対し戦争することの方が多い。前者ですぐ思い浮かぶのは『未知との遭遇』で、グレースも最初にロッキーを見たときにそのメロディーを鼻歌で歌っていた。ロッキーは、いかついボディーとは対照的にコミカルで愛らしいキャラクターで、個人的には『攻殻機動隊』のタチコマを連想した。
グレースはライアン・ゴズリングで、製作にも名を連ねている。エヴァは、ほかの作品で観たことのある人だとずっとひっかかったまま観ていて、エンドロールでザンドラ・ヒュラーと確認しやっと思い出した。『落下の解剖学』『関心領域』に出演していた人で、この2作ではかなりどぎつい役どころだったが、本作ではプロジェクトメンバーが集まってのディナーでカラオケを披露するなど、幾分か柔らかいところを見せている。
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