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アクアマン(ネタバレあり)

アクアマン

海底王国アトランティスの女王アトランナと人間の父との間に生まれた、アーサー・カリー。政略結婚に反発して逃げてきたアトランナには追手が迫り、夫と息子を危機にさらさないために彼女はアトランティスに戻る。成人になったアーサーは、潜水艦を襲う海賊を撃退するなど、人間社会に尽くす。

アーサーの異父弟でアトランティス王オームは、7つの海底王国の過半数を統治して、海を汚す地上人への攻撃を企てる。アトランティスの隣国の王ネレウスの娘メラがアーサーを訪れ、オームの暴走を止めるためアーサーに助けを求める。アーサーはアトランティスでかつて自分を鍛えてくれたバルコに会い、王になるためには初代王アトランが持っていた伝説の矛が必要と説かれる。

アクアマンはスーパーマンやバットマンらのDCコミックスのヒーローで、「ジャスティス・リーグ」にも出演している。本作はDCエクステンド・ユニバースのシリーズでは6作目にあたる。アクアマンは、海の中なら最強というのが特徴だ。「ジャスティス・リーグ」ではぶっきらぼうで口数も少なかったが、さすがにココでは自分の家族や海底王国が絡んでいるだけあって雄弁だ。

アーサー/アクアマンは、ジェイソン・モモアという人。ワイルドな風貌、巨漢で筋肉隆々とした体格、しかし普段は穏やかというキャラクターは王というよりアウトローで、本人も世界の危機と知るまでは王になど興味はなかった。一方で半分は海底人で半分は人間という出自からアイデンティティに悩んでいて、自らの運命に立ち向かう姿は勇ましい。

メラはアンバー・ハードで、水を操る能力と物怖じしない性格は、アクティブな王女という新鮮なキャラクターだ。バルコはウィレム・デフォーで、アーサーにとっては参謀であり師匠でもあり、言ってみればもうひとりの父的な存在。ウィレム・デフォーは主人公に立ちはだかる悪役のイメージが強いが、ここではもちろんクリーンな役もこなせることを示している。

オームはパトリック・ウィルソンという人で、ここではマイナスイメージが強いが、アーサーが映えるためにはそのコントラストとして必要なキャラで、血気盛んで野心的な役柄をこなしている。長身で細身で小顔でブロンドヘアーがきれいで、この人の今後が楽しみ。ネレウス王はドルフ・ラングレン、アーサーの母アトランナは二コール・キッドマン。脇を固める配役も、結構豪華だ。

アーサーとメラは、伝説の矛を求めてサハラ砂漠やシチリア島などを訪れもするが、視覚的にインパクトがあるのは、なんと言っても海中のシーンだ。広大にして超未来的なアトランティス王国はハイクォリティで構築され、戦闘シーンも圧巻。宇宙や未来をハイテクで描いた映画は数多いが、海中をここまで描いた映画は希少ではないだろうか。個人的には「アビス」くらいしか思い浮かばない。

アクアマンことアーサーは、その名がつけられたように、伝説の矛を求め矛に選ばれし者が王になるというプロットが、アーサー王物語をモチーフにしていると思う。ふと思ったのが、「マイティ・ソー」でハンマー「ムジョルニア」を手にするプロットも、もしかするとアーサー王をモチーフにしているのではないだろうか。

他のDCキャラクターの出演は、なかったと思う。エンドロール中に挿入された場面は、ジャスティス・リーグというよりは今作の続編を匂わせる内容だった。

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