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キングスマン(2015年)

公開日: : キングスマン

キングスマン

国際スパイ組織「キングスマン」は連続する科学者失踪事件を追っていたが、エージェントのひとり”ランスロット”が殉職。リーダーの”アーサー”は新たなランスロットを迎えるべくテスト実施を指示し、数人の若者たちが候補生として召集される。上流階級を鼻にかけるチャーリーや、優秀だが高所恐怖症の女性ロキシーらがいる中、かつてエージェントとして活動していた者の息子エグジーがいた。”ガラハッド”ことハリーがエグジーの父と同僚であり友人でもあり、無職でふらふらしているエグジーを奮い立たせようとする意図もあった。結局、エグジーは最終テストで失格となり、ロキシーひとりが合格して”ランスロット”となる。

事件の黒幕はIT富豪ヴァレンタインで、通話・通信無料のSIMカードを無料で配布することを世界に宣言。しかしそのSIMカードは、特定の信号を受信したときに人間の脳神経を刺激して凶暴性を引き出し、周囲の人間同士で殺し合うよう仕向けるシステムになっていた。ヴァレンタインが実運用前にケンタッキー州のとある教会でテストすることを知ったハリーは潜入するが、自身も信号に犯されて教会のすべての人を殺してしまう。その直後にヴァレンタインが現れ、意識朦朧のハリーを射殺してしまう。

劇場で観たときは、かなりエグいシーンが強烈な印象として残った。実際、この作品を地上波で放送するのは難しいと思う。ランスロットはソフィア・ブテラ演じるヴァレンタインの秘書兼殺し屋の女に体を縦に真っ二つにされ、マーク・ハミル演じる科学者は、ハリーが接触を図ったときに首に埋め込まれたチップが反応して爆死してしまう。教会でのハリーは、上記の通りだ。

ただ、確かにエグいはエグいのだが、クラシックや70年代ポップスをBGMに流したり、多くのセレブのマイクロチップが爆発する際は花火が打ち上がるかのようなビジュアルになっていたりして、残虐一辺倒に留まらない描き方をしている。サミュエル・L・ジャクソン演じるヴァレンタインも、狂気をユーモアで包む言い回しで、コリン・ファース演じるハリーとは心理戦を繰り広げている。そのハリーを途中で死なせてしまう演出は、予定調和の放棄だ。これらは、「キックアス」も監督したマシュー・ボーンのアプローチによるものだろう。

ハリーは至近距離からヴァレンタインに頭を撃たれて倒れたので、普通に考えれば即死だ。しかし、直後の殺し屋女の「頭を撃てばたいてい死ぬ」という会話が、今見直すとハリーが生きている可能性を示唆していたことに気づく。現在公開中の「ゴールデンサークル」は、予告編で既にハリーが生きていることがバレているので、その種明かしもされるはずだ。

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