『ガイド・トゥ・グラスゴー・ミュージック』を読んだ
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最終更新日:2025/01/26
書籍 トラヴィス, プライマル・スクリーム, モグワイ
2008年に出版された、そグラスゴー出身のアーティストやグラスゴーに根ざした音楽を特集した本を読んだ。
グラスゴーは、イギリス北部スコットランドの中心都市だ。首都はエジンバラだが、音楽的にはグラスゴーの方が賑わっているとのこと。世界的にブレイクし、フェスティバルのヘッドライナークラスにまで上り詰めたアーティストもいれば、マイペースで活動を続けているアーティストもいる。
この都市が輩出したアーティストは、フランツ・フェルディナンド、トラヴィス、プライマル・スクリーム、ティーンエイジ・ファンクラブ、モグワイ、ジザメリ、ロディ・フレイム/アズテック・カメラ、ベル&セバスチャン、オレンジジュース、アラブ・ストラップ、トラッシュキャン・シナトラズ、フラテリスといったところ。
この書では、アーティストやレーベルで働く人へのインタビューをおこない、グラスゴーの音楽シーンやそのアーティストとの相関を語らせ、最後にはグラスゴー発の好きなアルバムを尋ねて締めくくっている。上述の、ほとんどのアーティストのインタビューがとれているのが驚異的だ。受けるアーティストたちもみな気さくで、読んでいて親しみを感じてしまう。
編者は実際に何度かグラスゴーまで足を運んでいて、地元のレコードショップやスタジオなどを紹介し、それだけでなくグラスゴーの都市そのものについても言及している。中村俊輔が一時期セルティックに在籍していたことで、日本人にとってもグラスゴーは親しみが持てる都市になったが、ここでもサッカーとの相関について書かれている。
定番アルバムばかりを紹介するガイド本は乱立しているが、テーマを絞ってより深く突っ込んだガイド本が、もっとあっていいはずだ。この書の内容は非常に密度が濃く、読み応えがある。これがシリーズ化されて、ほかの地域のディスクガイド本が出版されれば、読んでみたくなるかもしれない。
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