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東京事変『Discovery』

公開日: : 最終更新日:2023/03/04 CD・DVD・映像 ,

東京事変『Discovery』

東京事変は、2011年にアルバム『大発見』をリリース。秋から暮れにかけて「Discovery」と題されたツアーを敢行した。その中から、12月7日の東京国際フォーラム公演が映像化されている。

前作『スポーツ』およびそのツアー「ウルトラC」が素晴らしすぎたため、東京事変はそこで終わってしまうのではと思っていた。活動は続行されたが、『大発見』を聴いた当初はどうにもピンと来ず、そんなはずはないと思いながら何度も繰り返し聴いて、やっと馴染むようになってきた。

個人的に、この年は9月にテレビ朝日ドリーム・フェスティバルを、11月に名古屋公演を観た後で、12月1日の国際フォーラムに参加した。ライブ映像は、まさに国際フォーラム公演の追体験になった。ステージに薄い幕が覆われた中で『天国へようこそ』でスタート。幕には流星のような映像が流れ、それが演奏するメンバーとシンクロしていた。続く『空が鳴っている』で幕がせり上がり、メンバーがお目見えする。

朝ドラ主題歌の『カーネーション』や、『カリソメ乙女』といった椎名林檎ソロ名義の曲も、序盤に演奏される。この年彼女は、はじめての紅白歌合戦出場を果たす。当時は『三文ゴシップ』や林檎博といったソロ活動もあったのであまり気に留めていなかったが、改めて観ると事変から少しずつソロにシフトしていったのではと思わされる。

林檎は、最初白基調で恐竜の頭部骸骨の一片のような被り物をしていたが、黒基調の衣装にチェンジ。『女の子は誰でも』のとき、コートを脱いでピンクのドレス姿になった。また、それまでのツアーでは、衣装チェンジは林檎のみだったと思うが、このツアーでは全員が衣装替え。後半は5人とも白とグレー基調の未来的でポップな衣装になっていた。

本編を『閃光少女』で締め、アンコールでは『今夜はから騒ぎ』を。当時未発表だったが、後にリリースされたミニアルバム『color bars』に収録されている。初期の看板曲『群青日和』を経て、オーラスは『新しい文明開化』だった。

この翌年1月に、東京事変は解散を発表。2月に横浜、大阪を経て、閏日の2月29日に武道館で最終公演をおこなった後解散している。「Discovery」ツアーのときには、メンバーおよびスタッフは、残された時間が少ないことを心の奥に秘めながらライブに臨んでいたのだろうか。

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