マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン(My Bloody Valentine)@東京ガーデンシアター
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最終更新日:2026/02/07
My Bloody Valentine マイブラ

長時間並ぶことを強いられるグッズ争奪戦にはなるべく身を投じないようにしているのだが、マイブラとなればそうはいかない。直近の来日であるソニマニでは、あと少しというところで完売してしまった。この日は16時頃現地に着き、45分ほど並んで念願のLovelessTシャツをゲットすることができた。
予定より20分ほど経ったところで客電が落ち(リハーサルがおして開場も20分遅れていた)、向かって左の袖から4人が姿を見せた。『I Only Said』の第1音が鳴った瞬間、世界に引き込まれた。
電飾がステージ上に5本、ステージサイドにも左右に3本ずつ設置。バックドロップには、アブストラクトな映像が流れていた。両サイドの縦長スクリーンには、いちおうメンバーの姿が映し出されるが、それもバックの映像とのコラージュになっていた。
メンバーのポジショニングは、向かって右にケヴィン・シールズ、左にビリンダ。奥中央にドラムのコルム、そのすぐ向かって左にベースのデビー。コルムは半袖シャツ姿、デビーはツナギ、ビリンダはワンピース、ケヴィンはネルシャツっぽかった。全員黒基調だ。
ビリンダは、ケヴィンほどではないが数曲ごとにギターを替えていた。リードヴォーカルのときは、ほとんどギターに触れていなかった。デビーは、いつもながら半身の姿勢でドラムセットに寄り添うようにしてベースをかきならしていた。「攻め」の意識がにじみ出ている女性ベーシストは、貴重だ。
中盤以降、向かって左後方にサポートメンバーが出入りしてギターやキーボードを担っていた。たぶん女性だったと思う。演奏は、ほとんどコルムのカウントによってスタートしたが、そのときこの人の視線はケヴィンに向けられていて、つまり状況を確認していたのだ。
そしてケヴィンだが、ほぼ1曲ごとにギターを替えていて、5、6種類、あるいはもっとあっただろうか。恐らく、ジャズマスター複数本とジャガー(ももしかしたら数本)を使い分けていたと思う。セミアコも2、3回使っていたが、それでも演奏は爆音モードに近かった。
ケヴィンはリラックスしていた様子で、フロアからの呼びかけに応えたり、軽くMCしたりしていた。「ラウダー!」のリクエストにOKとリアクションし、以降曲を経るごとに少しずつ轟音モードにシフトしていっているように見えた。演奏のやり直しも何度かあって、機材の調子が気になったのだろうか。
セットリストはキャリア総括的で、まさにベスト・オブ・マイブラの構成だ。ただ、1曲1曲はコンパクトで、かつケヴィンのギターチェンジがあるため、曲間には明確な間ができた。メドレーや、3、4曲を立て続けに演奏というのは、実はこのバンドにはない。
轟音インプロヴィゼーションが繰り広げられる唯一にして最大の局面が、ラストの『You Made Me Realise』だ。通常モードの演奏は3分そこそこに、ノイズ合戦へとシフトする。ケヴィンはそれまでほとんどエフェクターを使っていなかったが、ここでは頻繁に駆使していた。デビーとコルムはケヴィンに負けじとしているようにみえたが、ビリンダはいつも通りに淡々と弾いていた。この日の轟音浴タイムは、7分くらいだった。
セットリスト
I Only Said
When You Sleep
New You
You Never Should
Honey Power
Cigarette in Your Bed
Only Tomorrow
Come In Alone
Only Shallow
Off Your Face
Thorn
Nothing Much to Lose
Who Sees You
To Here Knows When
Slow
Soon
Wonder 2
Feed Me With Your Kiss
You Made Me Realise
今回も耳栓は配布されたが、つけずじまいだった。会場がライヴハウスではなく、ガーデンシアターだったというのもあったかもしれない。キャパシティが大きくなったということは、往年のファンだけでなく新たな若いファンも獲得できていることの表れだと思っている。アルバムに関しては寡作だが、活動は可能な限り続けてほしいと願っている。
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