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ハイム(Haim)@フジロック’25

公開日: : Fuji Rock Festival'25

ハイム(Haim)@フジロック'25

最初にネガティブなことを書くと、曲間が間延びしてしまうのが1回2回ではなく、その間場内はシーンとなってしまった。セッティングをしているのはわかるが、そこそこ人はいるので、何か鳴らすとか話すとかすればいいのにと思った。

ではあるが、2013年フジロックのレッドマーキー以来12年ぶりに観るハイムは、当然だが格段に成長していた。

バックドロップのスクリーンに、「I Quit xxxx」(xxxxには新譜のコンセプトに掛かっているであろうワードがいくつも入る)というメッセージが流れ、やがて袖から3人が登場。中央にギターとヴォーカルのダニエル、向かって右にベースのエスティ、左にキーボードのアラナ。後方に、ドラムとキーボード/サックスのサポートが陣取っていた。

ギブソンSGをかき鳴らしながら歌うダニエルが、とにかくカッコいい。アラナはパーカッションやギターをこなし、エスティはふたりよりかは一歩引いたようなスタンスでベースを弾く。3人によるパーカッションもあり、また3人ともステージを自由に動きまわる。

中盤では、ダニエルがドラムをプレイしながら歌っていた。演奏中に手を止めてドラムセットを離れ、ゆっくりと前方を歩く(この間ほぼ無音となり、彼女の歩みに合わせてバスドラのビートが響くのみ)。やがて右腕をビシッと真横に突き出すとストラトを受け取り、かき鳴らして演奏再開。痺れる。

12年前は、三姉妹を横並びにするかダニエルを軸にするか模索中だったように思う。現在のハイムは完全にダニエル中心に動いていて、そしてそれは正しいと思う。12年は決して短くない年月だが、その間デビューしてもその後音沙汰がなくなってしまうアーティストが少なくない中、フジロックに帰還してくれたハイムは輝いて見えた。

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