2組目はモーサム・トーンベンダー。ビークルは観るのが初めてだったが、モーサムは去年のフジロックと今年のHeal Niigataとで観ているので、さして期待も抱くことなくゆったりと臨んだ。まず出だしはベースの人がヴォーカルを取って、ダンサブルだが変態チックなノリの曲(後になって、『Tribute To New Wave』に収録されているギャング・オブ・フォーのカヴァーだと知る)。続いて自らの曲に移行するが、相変わらずの爆音。しかし演奏そのものは引き締まっていて、観る側を引き込む魔力を備えており、このバンドのよさを再認識した。
2バンドのライヴによって開演から2時間近くが経ち、そしていよいよピクシーズ登場。オープニングは予想通りの『Bone Machine』、更には『I Bleed』を経て、早くもヒットチューン『Monkey Goes To Heaven』ときた。それでも序盤は1曲1曲をじっくりと演奏するような感じで、フロアも思ったほど熱狂していない。キム・ディールは日本語で挨拶したり、「イチ、ニ、サン、シ♪」と日本語でカウントを取ってから演奏が始まったりと、すっかり日本に親しんでいる様子だ。
演奏は、やがて曲間を切らさず次から次へと連射するモードに移行し、序盤はおとなしめだったフロアのオーディエンスも、曲に合わせて歓声を発し、手を差し伸べ、踊るようになってきた。『Debaser』での掛け合いは、後方から見ていて見事だった。一方バンドの方は原曲に忠実に演奏することが多く、あまりアドリブにも走らない。『La La Love You』もあっさり終わったし、『Vamos』でのジョーイのパフォーマンスも地味かつ短めだった。
『Where Is Your Mind?』で本編を締め、例によってメンバーはステージの前の方に出てきて手を振ったり挨拶したりし、場内はすっかり和んだ雰囲気に包まれる。この日はブラックとキムの寸劇のようなやりとりがあって、そして再び4人は持ち場に戻り、アンコールへ。曲はやはり『Gigantic』で、素晴らしい時間をありがとうという気持ちと、これでピクシーズのライヴも見納めになるんだなあという少し寂しい気持ちとが交錯した。