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女王陛下の007(1969年)

公開日: : 007シリーズ

女王陛下の007(1969年)

スペクターの首領ブロフェルドを捜索中のジェームズ・ボンドは、トレーシーという女性と出会う。彼女は、マフィアのボスであるドラコのひとり娘だった。ドラコは奔放で自暴自棄な娘の身を案じ、彼女と結婚するようボンドに依頼する。

ドラコの協力を経て、スペクターの研究所がスイスにあることを突き止めたボンドは、身分を隠して潜入。研究所内では、12人の女性がブロフェルドに洗脳され、世界各地で細菌兵器をばらまく計画の準備が進められていた。やがて身元がばれたボンドは研究所から逃れ、トレーシーがボンドを迎えに来る。

シリーズ6作目にして、異色作あるいは問題作とも言っていい。ボンドは、だいたいどの作品でもボンドガールと親しくはなるものの、それらは恋愛ゲームの域を出ていない。しかし今回は、マフィアのボスが娘との結婚をボンドに対して願い、ボンドもやがてトレーシーを愛するようになってしまうのだ。ラス前の歓喜とラストの悲劇が、007シリーズの中でも斜め上に際立っている。

ボンドは、ジョージ・レーゼンビー。公開時の年齢が30歳で、ショーン・コネリーが「ドクター・ノオ」公開時で32歳だったことを思えば、年齢的に違和感はないことになる。が、渋味の強いコネリーからすると、ジョージは若々しい。スタントとの併用はあるにせよ、スキー滑降やカーアクション、果てはボブスレーによるブロフェルドとの攻防など、身体能力はコネリー以上だと思う。

ボンドガールのトレーシーは、ダイアナ・リグという人。序盤こそわがまま娘のようなじゃじゃ馬感が前面に出ているが、中盤以降ボンドに尽くす姿は、これまた異色だ。

ジョージ・レーゼンビーがボンドを演じたのは、この1作のみ。調べたところでは、ショーン・コネリーのイメージが強すぎて払拭できなかったとか、自分でアクションをこなせるのにスタントを使うことを受け入れられずジョージが自ら降りたとか、諸説ある。興行的には成功していて、売れなかったわけではないようだ。ともあれ、次作ではショーン・コネリーがボンド役に復帰する。

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