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ニューズウィーク日本版特別編集 『ハリー・ポッター』 魔法と冒険の20年 を読んだ

ニューズウィーク日本版特別編集 『ハリー・ポッター』 魔法と冒険の20年

ニューズウィークの、の特集本を読んだ。ユリイカの特集と同様、出版は2年前で、映画『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』公開にリンクしてのものだ。

全8部作の劇場版ハリー・ポッターを中心に取り扱い、時系列ではなくランダムに、名場面やキャラクターのピックアップや、制作の裏話などを取り扱っている。嬉しいのは、写真が豊富なことだ。初期のまだ幼さが残る、ハリー、ロン、ハーマイオニー。宿敵ヴォルデモートや、デスイーターたち。ダンブルドアやハグリッドら、ハリーを支える大人たち。この大人たちがメイクをする前の素顔で勢揃いしている集合写真があって、劇中ではいろいろあるものの、みなにこやかな表情をしていた。

作者J.K.ローリングは、ハリポタの映画版には直接的には関わっていないとされている。あくまで原作者であり、監督もしていなければ脚本も手がけていない(ファンタビでは脚本を書いている)。しかし、プロデューサーはじめ制作陣は、彼女の意見を反映させる余地を作っていたと思われる(ハリウッドではそれが当たり前なのかも)。たとえば、ドラコの父を演じる役者はローリングに早く登場させてほしいとリクエストし、対するローリングの答えは「第一章から出てくる」だったそうだ。

映画でそこまで描かれていたか定かではないが、魔法学校はホグワーツだけでなく、世界に11あるそうだ。この書ではうち6つをピックアップ。なんと日本にもあるとされていて、硫黄島の「マホウトコロ」となっている。学校の規模は小さいがクィディッチが強い、とのことだ。

魔法の呪文については、ハリポタを観ているときは「エクスペクトパトローナム」くらいしか頭に入らなかった。しかし、先日『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』を観て、改めてこの本を読み、ニュートが使っていた「アクシオ」「ルーモス」がハリポタでも使われていて、同じ世界観であることを再確認した。

出版時期のこともあり、ユリイカと同様、話題はほぼほぼハリポタで、ファンタビについては触り程度の扱い。このときは主要キャラクターのひとりとしてピックアップされインタビューを受けているのはで、グリンデルバルドことの存在は伏せられている。そして、エズラ・ミラー演じるクリーデンスがキーパーソンになっていることも知る由もない。というわけで、2年前の書だが、振り返って読む面白さもある。

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