スペシャルズ（The Specials）のテリー・ホールさん（Terry Hall）死去

スペシャルズのシンガー、テリー・ホールさんが12月18日に亡くなられた。63歳だった。死去の一報が流れたのは20日で、翌21日にすい臓がんが死因と発表された。

ホールさんは、UKロックバンドのスペシャルズのリードヴォーカルを務めていた。スペシャルズは白人と黒人の混合編成で、パンクロックとスカを融合させた独自のスタイルを確立させていた。当時の活動期間は4年と短かったが、2度再結成した。ホールさんは解散後はソロやプロジェクトなどで活動する一方、スペシャルズには2度目の再結成に参加。以降、こんにちまで活動していた。

個人的には、3回ホールさんのライヴを観た。スペシャルズとしては、2009年サマソニと、2012年フジロックで観た。どちらも場内がノリノリになり、バンドの実力とオーディエンスのノリのよさに、感動したというより驚かされた。

あと1回だが、1997年2月のボブ・ディラン来日公演にオープニングアクトとして出演していたのを観た。ギターがユーリズミックスのデイヴ・スチュワートで、バンドはなくふたりだけでのアコースティック主体のライヴだった。シンプルだが誠実さが伝わるスタイルは、ディランの前の出演には合っていたというのが、当時の所感だった。時期的に最初の再結成時だと知ったのは、かなり後になってからだ。

多くのアーティストが、ホールさんの死を悼むコメントを出していて、この人の人柄やアーティストとして遺した功績の素晴らしさが伺える。63歳での死は早いと思うし、残念だ。謹んで、ご冥福をお祈りいたします。