シーア（Sia）@フジロック’19

#fujirock

強い雨が長時間に渡って降り続けるのは、雨が恒例のフジロックでもちょっとない事態だ。予定時間になってもライブが始まる気配がなく、もしかしてシーア側と主催者側とでもめているのではと思ってしまった。

結局、15分ほど経過したところでステージが暗転。次に明るくなったとき、中央にはシーアが立っていた、その前の物体は、実は複数のダンサーが折り重なっていて、彼女たちが踊り始めたところで、シーアの歌もスタートする。

その後シーアはステージ向かって左奥におさまり、ずっとそこで歌い続けた。両サイドのスクリーンには別撮りした映像が流され、ステージではダンサーが映像と全く同じダンスをしていた。なので、曲はライブならではのアレンジはされず、アルバムと全く同じと思われる。シーアは顔を見せないシンガーだが、ステージ上の彼女はワタシがいるところからはほとんど見えない。果たして、ほんとうに彼女か？実際に歌っているのか？という疑念がわかないこともない。

本物かどうかは確かめる術がないが、口パクではなく歌っていることはわかった。というのは、時折声がかすれていたから。かすれるところはあったが、CDで聴くよりもシャープな歌声だと思った。そして、「フジ」「アイ・ラヴ・ユー」と、2度ほど、短くではあったがMCもあった。

ダンサーは、髪の色が黒白半分の女性が最も多く登場。男性のダンサーも、時折登場した。椅子やテーブルを小道具とした踊りもあって、抽象表現なのか何らかのメッセージを秘めているのかは、ちょっとわからない。

CMでもお馴染みの『Chandelier』で、本編終了。やや間があってからアンコールではとなり、曲が終わると、映像は女性ダンサーがバックステージに行く様子を映し出す。他のダンサーやスタッフたちとハイタッチしながら足を進め、ドレッシングルームで鏡越しにシーアが確認できたところで、映像が終了。そしてそれは、ライブの終了を意味していた。

終演後、オーディエンスは一斉に出口に向かったが、オアシス（飲食用ブース）につながる通路が規制され、少し待たされた。まもなく、数台のワゴン車が通り過ぎていった。恐らくだが、シーアやダンサーたち、スタッフらが乗っていたのだと思う。