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機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ

公開日: : 最終更新日:2022/03/03 宇宙世紀以外

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ1

厄祭戦終結から約300年後の火星。警備会社CGSの少年部隊は、オルガ・イツカ指揮のもと「鉄華団」として独立。三日月・オーガスが乗る・バルバドスを筆頭に戦力を強化し、火星独立運動を指揮するクーデリア・アイナ・バーンスタインを地球まで送り届ける任務を請け負う。

地球圏を監視する治安維持組織ギャラルホルンは、クーデリアの存在をよく思っておらず、鉄華団は執拗に狙われる。その一方、鉄団は木星圏の巨大企業テイワズの下部組織タービンズと戦闘を通じて同盟関係になり、テイワズ加入と支援を取りつける。鉄華団はクーデリアを地球圏の代表選挙の場に送り届けることに成功。組織としての手応えを得るのだが・・・。

全50話を2部構成とし、第1期が2015年秋から半年間、第2期が2016年秋から半年間で放送された。ガンダムシリーズではあるものの、P.D. (Post Disaster)という独自の紀年法を用いていて、宇宙世紀でも西暦でもない、独自の世界観の中での物語としている。

第1期こそ、苦戦しながらも鉄華団が上昇していくさまが伺えるが、第2期の終盤では、次々に仲間が死んでいく。最終回の手前では、オルガが部下をかばって死んでしまう。そして最終回では、三日月が多勢に無勢の状態でバルバドスで最後の最後まで戦い抜くも、力尽きて絶命してしまう。放送当時、主要キャラが死にすぎることに対して、ネットがかなり荒れたそうだ。

主人公はいちおう三日月だが、口数が少なく感情に乏しい。オルガは完成されていない指揮官で、苦悩し試行錯誤しながら成長していく。観る側としては、オルガの方に感情移入しやすい。鉄華団の面々は結構な人数だが、多すぎて覚えられなかった。印象に残ったのは、いかつい見た目で不器用ながら男気を見せるアキヒロ、鉄華団の頭脳的存在で、オルガをかばって前半で死んでしまったビスケットくらい。

火星を起点にしていたり、テイワズと盃を交わすさまが日本の極道風だったり、ギャラルホルンの中でもマクギリスが組織の腐敗を憎んで鉄華団に肩入れし、最後は直属の部下で親友でもあったガエリオに討たれるなど、新機軸は結構見られる。一方で、少年の人身売買の横行は、今の時代にもどこかの国で行われていることで、現実が時代を超えて描かれる悲しさがある。

ただ、ファーストガンダムに親しんでいる身としては、これガンダムか?ガンダムである必要があるのか?という疑問符はどうしてもついてしまう。火星での攻防は、ガンダムというよりダグラムに似ているしね。

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