*

ザ・クラッシュ(The Clash)『London Calling 25th Anniversary Edition』

公開日: : 最終更新日:2020/06/20 The Clash ,

ザ・クラッシュ(The Clash)『London Calling 25th Anniversary Edition』

今年リリース40周年を迎え、その記念盤も出ているクラッシュのサードアルバム『London Calling』。そして今から15年前の2004年、25周年記念盤がリリースされていた(当時ソニージックで視聴イベントがあり、おじゃまさせてもらった)。CD2枚組プラスDVDというパッケージになっている。

まずはCD。ディスク1は、通常アルバムのリマスター。リリース当時はアナログ2枚組だったが、CDにすると1枚に収まっていて、一気に聴けるのは嬉しいところ。

ディスク2は、ミック・ジョーンズ所有の倉庫から発見されたテープを元にしたデモ音源集になっている。音がこもっていたり、音のレベルが不安定だったり、ヘッドフォンで聴くと左右のバランスがばらばらだったりと、聴き続けるのはまるで修行のようだ。しかし、インストや仮歌バージョンも少なくなく、曲が出来上がっていく過程を垣間見ることができる。未発表曲が5曲あって、うち1曲は『The Man In Me』のカヴァーだ。

DVDは貴重。ドン・レッツがプロデュースした約30分のドキュメンタリーでは、クラッシュの4人のほか、バンドの広報役だったコズモ・ヴァイナルのインタビューを収録。注目はポール・シムノンで、ジャケットにもなったベースを叩きつけたときのことを自ら語っている。ニューヨークの公演で、着席して観ていた客のノリが悪く、他にもさまざまなことが重なってストレスがたまり、あの行動に出てしまったそうだ。

スタジオレコーディングの様子も、モノクロで約14分ほど収録されている。プロデューサーのガイ・スティーヴンスの、奇行が際立っている。映像を観た限りでは音楽的なサジェストはなく、ノリと勢いを演奏にぶつけるんだとバンドを叱咤しつつ躍り狂い、そして椅子を叩き壊している。こういうプロデューサーもいるのか。いや、この人だけだろう。

関連記事

「『at 武道館』をつくった男」を読んだ

ソニーミュージックの(元)名物ディレクター野中規雄氏の半生を綴った本、「『at 武道館』をつ

記事を読む

『THE DIG Tribute Edition ジョーストラマー』を読んだ

2002年12月に50歳で亡くなった、ジョー・ストラマー。翌2003年2月に、クロスビート増

記事を読む

「白い暴動」を観た

タイトルからザ・クラッシュをフィーチャーした映画のように思いがちだが(原題も「White R

記事を読む

ザ・クラッシュ(The Clash)『Westway To The World』

クラッシュのドキュメンタリー映像『Westway To The World』を観た。

記事を読む

ザ・クラッシュ(The Clash)『The Essencial Clash Plus』

クラッシュのベスト盤やコンピレーション盤はいくつかリリースされているが、「The Essen

記事を読む

  • 全て開く | 全て閉じる
PAGE TOP ↑