ベスト盤はこれまで多数発表されているが、ここではフェリーのソロ活動と抱き合わせになっている2枚を紹介する。『Street Life』は、ロキシーとフェリーのシングルを中心にし、ほぼ年代順に配列されている初心者にお薦めの盤。終盤の『Avalon』〜『Slave To Love』〜『Jealous Guy』は、フェリー85年のソロ作『Boys & Girls』が『Avalon』の続編的位置付けであることを納得させてくれる(フェリー本人は否定)。

『Tokyo Joe』は日本独自の編集盤で、曲数自体はロキシーとフェリーのソロが半々だが、よりフェリーのソロを重視した選曲になっている。『Tokyo Joe』は77年のソロ作『In Your Mind』が初出だが、97年に木村拓也主演のフジテレビ系ドラマ「ギフト」の主題歌に抜擢されて時ならぬヒットを記録(ドラマにはフェリー本人も特別出演)。それがこの盤を制作するきっかけにもなっている。