前半で、早くも名曲『Cause We've Ended as Lovers/哀しみの恋人達』が披露された。しかし、いつもならジェフのギターの独壇場であるところが、今回は少し違った。間奏になるとなんとジェフはギターから手を放し、タルのベースソロにシフトしたのだ。姿はほとんど見えないが、タルが放つ重いリズムは心地よく、場内も彼女のプレイに惹きこまれていて、ここがちょっとした見せ場になった。
『Led Boots』は、以前の公演では腕を振り上げて客を煽るアクションをしたこともあったのだが、今回は割と淡々と弾いていた。エスニックなイントロで始まり、テクノ調のリフとデヴィッドの鍵盤の音色とのコンビネーションが絶妙な『Nadia』は、近年のライヴでは欠かせないナンバーになっているようだ。『Goodbye Pork Pie Hat』から『Brush With The Blues』へのメドレーも今やお馴染みだ。ステージ上にはほとんど装飾もなく、上部のライトが曲間に揺れるように前後に動いていたくらいだった。
『Blue Wind』のイントロは、公演がラスト近くになったことを知らせてくれる狼煙のようだった。そして本編ラストは、ビートルズの『A Day In The Life』だった。この曲がこの人のライヴで披露されるのも特に珍しいことではないが、ヴォーカルのないインストライヴでここまで華やかにそしてここまでカッコよく見せられる人は、この人くらいのものだと思う。
アンコール、まずはジェフとデヴィッドの2人だけがステージに登場し、『Where Were You』を。次いでタルとカリウタも加わって『Big Block』を演奏。コレは、99年来日時のアンコールと同じで、これでライヴも終わりかなと思った。しかしライヴはまだ終わらず、更にセッション風に2曲が繰り広げられた。聴いたことのあるようなないような曲だったが、後で調べてみて『Scottish One』『Peter Gunn Theme』という曲だとわかった。「ピーター・ガン」はアメリカの探偵ドラマで、後者はそのテーマ曲だったようだ。