Fuji Rock Awakening Vol.12 A Perfect Circle / Super Furry Animals / Ian Brown







フジロックには、アメリカのヘヴィーロックバンドが出演するのが半ば恒例になっている。'97はレイジ・アゲインスト・ザ・マシーン、'98はKorn、'99はリンプ・ビズキット。そのKornが主催するファミリー・ヴァリュー・ツアーに参加しているトゥールというバンドがあるのだが、ア・パーフェクト・サークルはトゥールのフロントマンであるメイナード・ジェームス・キーナンによるプロジェクトだった。


だけどパーフェクト・サークルはゴリゴリバリバリのハードコア、というサウンドではなく、意外やポップなメロディー。メイナードは上半身裸に黒のビキニパンツだけというなんとも涼しい格好(笑)。そして金髪で長髪だった。しかし、メイナードなる人の素顔を全く知らなかった私は、ライヴ後半で本人が脱ぎ取るまで、これがヅラであることを知らなかった(笑)。メイナードは来年また来るぜ!というようなことを言っていたが、果たしてそれはどっちで来ることになるのだろうか。








スーパー・ファリー・アニマルズはレッドマーキーの(日中の部での)ファイナル。先ほどのゴメス同様、密度の濃く質の高いライヴが繰り広げられる。レッドマーキーは、もしかしたら今年のフジロックで最も収穫の多かったステージになるのかもしれない。自由に出入り、行き来できるステージと、粒揃いのラインナップ。これだけのメンツをたて続けに観ることができるのはファンにとってはたまらないことであるはずだし、ファンではない人であってもこの構成は圧巻だし、これがきっかけになってアルバムなりシングルなりをもっと聴いてみよう、という気になるかもしれない。








陽も沈み、グリーンはイアン・ブラウン。私はフーファイと同様、コチラもホワイトステージのトリと勝手に予想していた。グリーン出演かどうかはどのようにして決められているのだろうか。


まずは1曲演るが、その後機材トラブルがあったようで、かなりの間ができてしまう。長いおもちゃの剣をクルクル振り回し、なんとか取り繕おうとするイアン。がしかし、場内は白けた雰囲気が漂う。


なんとかライヴ再開。ソロファーストとセカンドの曲が満遍なく披露される。が、先ほどの白けた雰囲気をなかなか払拭できない。ああ、なんかまずいなあ。フジロックもあと少しで終わりだというのに、こんなことになっちゃうなんて…。そしてこのなんとも中途半端で煮え切らない雰囲気に、イアン本人が怒ってライヴを放棄して帰ってしまうんじゃないか、とヒヤヒヤしながら私は観ていた。どういうわけかマイケル・ジャクソンの『Billie Jean』を演ってみせても、嬉しくもなくユーモアとも受け取れず、なんだかやり切れなかった。私にとっては後半の『My Star』が唯一の見せ場に思え、かなりキツいライヴになってしまった。もちろん見方や感じ方は人それぞれなんだけど。











(2000.8.17.)
















Back(Vol.11) | Next(Vol.13)





Copyright©Flowers Of Romance, All Rights Reserved.