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レナードの朝(1990年)

公開日: : 最終更新日:2021/08/11 ロビン・ウィリアムズ

レナードの朝(1990年)

医師セイヤーは、慢性的な脳炎患者専門の病院に赴任。ことばを発することも歩くこともできない患者たちだったが、あるときセイヤーは彼らの反射神経は生きていることに気づく。さまざまな訓練をおこない、患者たちは徐々に生気を取り戻す。そんな中、30年間入院しているレナードに対し、セイヤーは実験段階だった薬を投与。そしてある朝、ついにレナードは「目覚めた」。やがて他の患者にもその薬が投与され、効果があらわれる。

実話に基づく話だそうで、劇中の時代は1969年とされている。訓練の段階で特定の音楽にだけ反応するという患者がいて、それがジミヘンだったのは結構ツボだった。中盤では感動が広がるが、普通の生活を送ることができるのか、失われた時間とどう向き合うか、といった現実的な問題があって、結局終盤ではどの患者も元の状態に戻ってしまう。たとえ短い期間でも目覚めさせることができてよかったのか、という疑問を投げかけられているようだ。必ずしもハッピーエンドになっていないことが、逆に共感できる。

セイヤーをロビン・ウィリアムス、レナードをが演じている。物語は、セイヤーの視点から描かれている。観終わった後にふと気づいたのが、デ・ニーロだ。作品を観ている最中、レナードにはあまりインパクトがなかった。それはなぜかというと、デ・ニーロの演技があまりにも自然すぎていて、演技ではなくほんとうの脳炎患者と思わせていたからだ、と気づいたのだ。

またレナードは、父の見舞いで訪れていた女性に恋焦がれるのだが、その人を演じているのはペネロープ・アン・ミラーだった。この作品と同年に公開された『キンタガートン・コップ』ではシュワルツネッガー演じる刑事が潜入する幼稚園の保母さん役、その3年後の1993年公開の『カリートの道』では演じるマフィアの恋人役だった人だ。

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