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ナンバーガール(Number Girl)『OMOIDE IN MY HEAD 2~記録シリーズ~』

2002年に解散し、2019年に再結成したナンバーガール。解散から3年経った2005年に「OMOIDE IN MY HEAD」シリーズとしてコンピレーションをリリースしている。その第2弾が、『記録シリーズ』という2つのボックス。共にCD4枚プラスDVDという、とてつもない物量だ。

ナンバーガール(Number Girl)『OMOIDE IN MY HEAD 2~記録シリーズ1~』

『記録シリーズ1』
CD4枚は、インディーズの福岡時代から2001年までのライブ音源集。向井秀徳のMCでは、ドラムのアヒト・イナザワだけを紹介したり、女性芸能人の名前を出して~さんに捧げますと言ったりしているのが確認できる。ディスク1の時点で、『OMOIDE IN MY HEAD』『SAMURAI』『IGGY POP FAN CLUB』など、バンドの顔的な曲が演奏されている。バンドの基本スタイルは、かなり早い段階で確立されていると感じる。

DVDは17分弱とコンパクトだが、1999年にアメリカはテキサス州のフェス、サウス・バイ・サウスウエスト(SXSW)に出演したときの模様を収めたドキュメンタリーだ。歌詞こそ日本語だが、向井と田渕ひさ子の絡み合いを軸にしたギターサウンドは、国境を越えて通用することを証明している。会場内で自分たちのCDが販売されているところを紹介したり、クルマや電車での移動、ホテルの部屋での楽器の整備といった、オフステージの様子も記録されている。

ブックレットにはレコード会社のスタッフによる対談があって、SXSWのときの様子も語られている。主催者側には5分の延長も許さん、そうなったらまずPAの電源を落とし、続いて照明の電源を落とすと、きつく言われていたそうだ。ところが、演奏を終えるとフロアからアンコールを求める声がやまず、そのスタッフは行ってやってこいと送り出してくれたとか。いい話だ。

ナンバーガール(Number Girl)『OMOIDE IN MY HEAD 2~記録シリーズ2~』

『記録シリーズ2』
CD4枚は、いずれも2002年の音源を収録。この時期になると日本を代表するオルタナティブロックバンドのひとつとして浸透していた感がある。もちろん軸はぶれてはいないが、音としては祭り囃子の要素が加わるなど新たな展開があり、演奏は完成の域に達していると感じる。

当時はあまり思わなかったが、今聴くとZAZEN BOYSで向井がやっていることの萌芽が垣間見られる。いや、もしナンバーガールが解散せず存続していたら、ZAZEN初期のような音楽をやっていたのかもしれない。

DVDは、2002年のロック・イン・ジャパン・フェスに出演したときの映像。2番目に大きいレイクステージに、トリとして登場。スタート時は日没前だったのが、ライブが進むにつれて夜の野外の神秘的な光景に様変わりし、バンドの演奏ともシンクロしている。

もちろん、メンバー4人は年を重ね成長し成熟しているのだが、かといって初期衝動が失われてもいない。キャリアを横断したセットリストは、この時点の彼らにとっては珍しかったとのこと。この4ヶ月後にバンドは解散するが、この時点では果たしてそれが決まっていたのだろうか、という想像もしてしまう。ブックレットによると、観た人みんながこのステージを絶賛していたとのことだ。

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