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ジェネシス(Genesis)『Archive Vol.1 1967-1975』

公開日: : 最終更新日:2019/07/13 Peter Gabriel/Genesis ,

ジェネシス(Genesis)『Archive Vol.1 1967-1975』

ピーター・ガブリエル在籍時代のジェネシスのボックスセットが、1998年にリリースされている。アーティストのボックスセットには大きく2種類あって、ひとつはキャリアを総括した全曲集に近いスタイル、もうひとつは未発表音源の蔵出しだ。このボックスは後者。全52曲中3曲を除いて初出となり、その3曲も初CD化とのこと。

ディスク1および2が、1975年1月にロサンゼルスで行われた『The Lamb Lies Down On Broadway』全曲演奏のライブ音源。このアルバムのリリースが1974年11月で、ピーター・ガブリエルは既にバンド脱退の意向を示していたという。結局ツアー終了後に脱退することに落ち着いたとのことだが、音源からはそうした裏のゴタゴタを感じることはもちろんなく、高いテンションによる演奏に圧倒される。ラスト『It』のイントロが流れたときは、まさに歓喜の瞬間だ。

ディスク3は、1974年のライブ音源やシングルのカップリング曲などを収録。ライブ音源は1973年リリースの『Genesis Live』とは曲がかぶることなく、黄金期と言われるラインナップによる凄まじいパフォーマンスの一端を垣間見ることができる。大作『Supper’s Lady』では、冒頭でピーター・ガブリエルによるシュールな語りが入っている。こちらも、ディスク1、2と同様に聴き応えがあった。

ディスク4は、初期メンバーによるデモ音源集で、つまりはバンド結成からセカンドアルバム『Tresspass』の頃にあたる。ファーストアルバム『From Genesis To Revelation』はアコースティック主体の素朴な仕上がりで、商業的に成功することもなく、ジェネシスの中では黒歴史的な位置付けになっている。が、当人たちはそのときの音源を封印するでもなくこうやってオープンにしているので、あまり否定的でもないようだ。

ブックレットも充実している。冒頭がトニー・バンクスによる的確な本ボックスの解説で、以降ファーストアルバムのプロデューサー、音楽評論家メロディメーカー誌のクリス・ウェルチによるバンドヒストリー、メンバーの学友つまりアマチュア時代のバンド仲間でローディーを務めていた男、地方のイベンター、ピーター・ガブリエルの脱退声明文と、ディープな人脈と当人たちによる貴重な証言の目白押しだ。

ジェネシスの初来日はフィル・コリンズ期になってからで、ピーター・ガブリエルやスティーブ・ハケットを擁した頃のジェネシスを観た日本人はほとんどいないのではと思われる。音源も満足に残っていないことから、このボックスはファン垂涎のアイテムだ。

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