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フェニックス・フェスティバル’96(Phoenix Festival)

The Prodigy『Music for the Jilted Generation』

2005年のベスト盤『Their Law The Singles 1990-2005』リリースまで、プロディジーがオフィシャルで発表している映像作品は『Electric Punks』ひとつしかなく、しかもその取扱い時期は初期になっていた。『The Fat Of The Land』で大ブレイクを果たしてからの映像は、当時ほとんど出回っていなかった。WOWOWで放送された98年と2002年のフジロックでも、プロディジーはカットされていたし(バンド側が許可を出さなかったようだ)。

ただ、そのWOWOWで、96年にイギリスのフェニックス・フェスティバルが6時間ぶっ通しで放送されたことがあった。かなり豪華なメンツのライヴを堪能できるのだが、その中にプロディジーのライヴも収録されていた。

放送されたのは4曲。『Their Law』『Funky Shit』『Firestarter』『Poison』で、うち2曲は1年後にリリースされる『The Fat Of The Land』の収録曲だ。もっとも、先行する形で『Firestarter』『Breathe』はシングルカットされていたし、ライヴでは既にお馴染みになっていたのだろう。マキシムのMC、キースのアクション、リロイのダンス、そしてサウンドを司るリアム。圧倒的なパフォーマンスは、以降のライヴにそのまま直結していると思う。

このフェス、改めてそのラインナップを見るとかなり豪華であることに唸らされる。フェス自体は複数のステージが同時進行で行われたのだが、放送されたのはメインステージのみで、以下のラインナップになっている。

7/18
Kenickie / Placebo / Frank Black / The Prodigy / David Bowie
7/19
Beck / The Wildhearts / Dodgy / Foo Fighters / Manic Street Preachers / Neil Young & Crazy Horse
7/20
Stereolab / Skunk Anansie / Cypress Hill / Massive Attack
7/21
Honeycrack / Drugstore / The Cardigans / Marion / Echobelly / Terrorvision / The Sex Pistols

もちろん、ワタシが知らない名前もあるし、今はもう解散してしまったバンドもある。しかし、それにしても興味深い顔ぶればかりだ。

プラシーボやベックはほとんどニューカマー扱いで、ベックは『Odelay』リリース直後に当たる。フランク・ブラックは「元ピクシーズ」、フー・ファイターズは「元ニルヴァーナ」という肩書を、背負わざるをえなかった時期だろう。

この年(96年)に来日を果たし、ワタシが観に行ったアーティストも少なくない。デヴィッド・ボウイは武道館で、ベックはクラブチッタで、カーディガンズは赤坂ブリッツで、セックス・ピストルズも武道館&チッタで、それぞれ観ている。またこの年ではないが、マニックスやニール・ヤング、マッシヴ・アタック、スカンク・アナンシーといったところもその後フェスや単独で来てくれていて、観に行っている。

現在の日本はサマーフェスが乱立している状態だが、その先駆けとなったのはなんと言ってもフジロックフェスティバルの存在である。そのフジロックが始まったのは97年なので、このフェスをWOWOWで観たときにはフジロックはおろか今の状況を予測することなどできるはずもなく、野外フェスなんて所詮海の向こうのことだよな、なんて思うしかなかった。今の状態は幸せだ。

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